◆6週間の瞑想プラクティス(MAPS)群と待機群にランダムに分類
今回の研究では、以下の方法で実施されました。
早期乳がんの女性で治療を完了した50歳以下の女性を6週間の瞑想プラクティス(MAPS)群(n=39)と待機群(n=32)にランダムに振り分けた。
瞑想プログラムの「MAPS」という治療を行う群と、比較する期間後にMAPSを行う予定とした待機群に分け、それぞれストレスやうつ症状などの評価を介入前後および3ヶ月後に行いました。
◆MAPSによりストレスと炎症関連指標が改善
調査の結果、以下のことが報告されました。
[...]介入後にMAPS群で自覚的なストレスが有意に減少し(p=.004)、うつ症状は多少の軽減が認められた(p=.094)。また、炎症性遺伝子発現(p=.009)や炎症サイン(p=.001)も同様に減少した。
[...]これらの効果は、3ヶ月後までは維持しなかった。
MAPSを6週間行った群で、ストレス、うつ症状が改善し、さらには炎症に関連する検査値も減少しました。
筆者らは、「比較的若年の乳がん生存者において、短い、注意深さに基づいた介入がストレスや行動症状、炎症を誘発するシグナルを軽減する準備的短期的効果を示した」と結論付けています。
以前に、瞑想を取り込んだ治療のうつ病への効果を発信しました(http://medley.life/news/item/5541b7bdc05ced2a010fdd03)。さまざまな疾患で悩む患者さんのためにも、精神症状に対する治療法の研究がさらに進むことを期待します。
執筆者
Mindfulness meditation for younger breast cancer survivors: a randomized controlled trial.
Cancer. 2015 Apr 15
[PMID: 25537522]※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。