◆ 乳がんが仕事の重要性と満足度に与える影響
乳がんで手術を受け4週間が経過した692 名が対象となりました。対象者の年齢は20〜63歳でした。仕事の重要性や満足度を調査するために2年間に6回のアンケートが繰り返し行われ、統計解析されました。
◆同僚のサポートが職業満足度に影響を与えた
以下の結果が得られました。
対象となった女性は2年間に仕事の重要性(m=3.74:標準偏差0.88)(最大5)、職業満足度(m=4.30:標準偏差1.38)(最大6)を高く評価した。計画された化学療法を受けた女性は職業満足度を低く、特に研究参加後4ヶ月で低く評価した(F1.498=8.20:P=0.004)。ベースラインで年齢が高い、身体機能が良い、社会的/精神的な仕事の能力が高いことは、職業満足度の評価に影響を与えた。同僚のサポートは重要な共変量で、職業満足度、仕事の重要性に有意に影響を与えた[…]。
化学療法を選択した女性の仕事の満足度は低くなりました。同僚のサポートは仕事の満足度、仕事の重要性に影響を与えたという結果となりました。
乳がんの治療後は身体的にも精神的にもダメージを受けます。同僚のサポートは仕事の満足度に影響があるようです。同僚は仕事をする上で身体的にも精神的にもサポートしてくれる重要な人になるのかもしれません。
執筆者
Changes in importance of work and vocational satisfaction during the 2 years after breast cancer surgery and factors associated with this.
J Cancer Surviv. 2015 Dec.
[PMID: 26644189]※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。