2015.06.07 | ニュース

脳卒中患者がWiiを使ってリハビリをすると、手がうまく動くようになった

カナダの研究チームが調査
from Stroke; a journal of cerebral circulation
脳卒中患者がWiiを使ってリハビリをすると、手がうまく動くようになったの写真
(C) Andy Dean - Fotolia.com

これまで、脳卒中(脳梗塞、脳出血、くも膜下出血)の患者に対する効果的なリハビリについて、多くの研究成果が報告されています。今回の研究では、家庭用ゲーム機器「Wii」による仮想現実を使ったリハビリが、カードゲームなどのレクリエーション療法と比べて、手や腕の機能改善により効果的であったと報告されました。

◆Wiiを使って運動

今回の予備的調査は、対象を以下の2群にランダムに分け、Wiiの効果を検証しました。

今回の予備的調査では、[...]通常のリハビリを受けている脳卒中患者において、Nintendo Wiiを用いた仮想現実(VRWii)とレクリエーション療法(トランプ、ビンゴ、ジェンガ)の実現可能性、安全性、有効性を比較し、常識脳の改善を評価した。

Wiiを使った治療とレクリエーション療法で、どちらが効果があるか検証した研究です。

評価の指標は、治療を受けた時間、治療に関連した事故の割合、上肢の運動機能検査で、治療後4週の時点で行われました。

 

◆Wii群で上肢の運動機能を有意に改善

調査から以下の結果が得られました。

治療を受けた時間は、レクリエーション療法群で388分、VRWii群で364分であった(p=0.75)。

どちらの群でも重大な事故はなかった。

レクリエーション療法群と比較して、VRWii群では、年齢、ベースラインの状態(Wolf Motor Function Test)、脳卒中の重症度で調整しても、上肢の運動機能が有意に改善していた(Wolf Motor Function Test、7.4秒;95%信頼区間-14.5,-0.2)。

Wiiを使った治療は、平均してレクリエーション療法と同程度の時間だけ受けることができ、重大な事故は起こさず、かつ手や腕の運動機能も改善したという結果でした。

 

ゲーム機を使ったリハビリはすでに、デイケアや病院などで取り入れられているところもあります。安全で効果の高い方法が確立されれば、いつか脳卒中後のリハビリの風景が大きく変わるかもしれませんね。

執筆者

MT

参考文献

Effectiveness of virtual reality using Wii gaming technology in stroke rehabilitation: a pilot randomized clinical trial and proof of principle.

Stroke. 2010 Jul

 

[PMID: 20508185]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。

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