2015.06.03 | コラム

たかが?栄養ドリンク、されど?栄養ドリンク〔その②〕

栄養ドリンクと薬の飲み合わせ〜カフェイン編〜
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栄養ドリンクの中にはコンビニエンスストアなどでも手軽に買える商品もあり、忙しく栄養が不足がちな現代人にとって強い味方であるといえます。しかしながら比較的手軽に購入できる反面、薬との飲み合わせに関してはつい軽視されがちです。ここでは栄養ドリンクと薬の"意外な飲み合わせ"に関してご紹介します。

◆ アルコールの他にも注意するべき成分が…

以前、栄養ドリンクに含まれるアルコールと薬の関係、特に睡眠薬との飲み合わせに関してご紹介しました。栄養ドリンクには他にも色々な成分が含まれており、当然その中には薬との飲み合わせに注意すべき成分もあります。今回はその中でもカフェインにスポットライトをあてて考えてみます。

栄養ドリンクにはカフェイン(無水カフェイン(★1))が含まれている場合があります。実はカフェインはそれ自体が医薬品としても使われている成分です。カフェインは脳の神経を興奮させて、眠気や疲労感をとってくれたり、頭の重い感じをスッキリさせる作用をもっています。その為、処方箋薬としてだけでなく市販の風邪薬や痛み止めといった薬の一部としても使用されていることがあるのです。眠気や疲労感に効果があるので肉体疲労時に飲むことが多い栄養ドリンクにはまさにうってつけの成分といえるのではないでしょうか。

 

◆ カフェインの作用が出すぎると…

しかしながらカフェインは摂り過ぎると手のふるえや動悸などの症状が現れる場合があります。カフェインを含む何らかの薬と栄養ドリンクを一緒に摂ることによって、これらの症状が現れる可能性が増すことが考えられ、注意が必要となります。また、薬の中にはカフェインを含まなくても、カフェインと似たような働きを持っていたり、体の中でカフェインと相互に作用を強めてしまう可能性がある薬が存在します。代表例として、喘息治療などで用いられるテオフィリンという薬は体の中でカフェインと相互に作用を強めることがあります。これにより、手のふるえや動悸、顔の紅潮などといった副作用が出やすくなる可能性があり、薬とカフェインという関係の中でも特に注意が必要な組み合わせといえます。

もちろんカフェインを含まない栄養ドリンクも存在しますが、お茶やコーヒー、コーラなどにもカフェインが含まれている場合がある為、知らず知らずの間に体に摂取されている場合もあります。テオフィリンだけでなくカフェインに影響を受ける薬はありますので、栄養ドリンクやお茶などをよく摂られる方で何らかの薬を飲まれる場合は事前に医師や薬剤師に飲み合わせを確認しておくとよいでしょう。

 

★1 無水カフェイン:カフェインから水分子を除き、純粋なカフェインとして精製(せいせい:化合物からまじりものを除いて、純良なものをつくりあげること)したもの。

執筆者

中澤 巧

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。