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多血症(赤血球増加症)

多血症(赤血球増加症)の基礎知識

多血症(赤血球増加症)とは?

  • 骨髄赤血球が異常に多く作られる病気
  • 以下の2つに分けられる
    • 造血幹細胞の異常で赤血球が過剰に作られてしまう真性多血症(原発性赤血球増加症)
    • 他の病気などが原因で発症する二次性多血症(二次性赤血球増加症)
  • 真性多血症について
    • 比較的高齢者に多い
    • 女性より男性に多いと言われている
  • 二次性多血症について
    • 以下のことが原因で起こる
      ・喫煙
      ・低酸素血症:体に酸素がいきわたらない状態
      悪性腫瘍がん

症状

  • 発症しても症状がないことが多い
    • 健康診断で検査値の異常から偶然発見されることが多い
  • 赤血球が増えすぎるために血液がドロドロになり、流れが悪くなることが原因で以下のような症状が生じる
    • 頭痛
    • めまい
    • 耳鳴り
    • 顔の皮膚の赤み
    • 全身のかゆみ
      ・特に風呂やシャワーの後にかゆみが強くなる
  • 血液が固まりやすくなり、虚血性心疾患脳梗塞が起こりやすくなる
    • 血のかたまりが血管に詰まることによる(血栓症

検査・診断

  • 血液酸素飽和度測定:血液中の酸素不足がないことを確認する
  • 血液検査
    • 赤血球の数を調べる
    • 血中エリスロポエチン濃度が低下している場合、二次性多血症の可能性が高まるため原因検査の一つとして測定する
  • 骨髄検査:骨髄に針を刺して細胞を一部抜き取って顕微鏡で観察
    • 真性多血症か二次性多血症か、また他の病気(慢性骨髄性白血病など)ではないかどうか確認するために必要
  • 画像検査
    • CTMRI検査:二次性赤血球増加症の原因となりうる病気(がんなど)がないかを調べる

治療

  • 真性多血症は現時点では完全には治らない
  • 治療は、症状を抑え、血栓症白血病を予防することが中心
  • 薬物療法
    • 瀉血:血液を抜き取る
    • 抗がん剤赤血球の数を減らす
      ・分子標的薬:造血幹細胞の異常が原因の真性多血症にはルキソリチニブ(商品名ジャカビ)が用いられる
      ・その他の抗がん剤:多血症はいわゆるがん疾患ではないが、抗がん剤としても用いられる薬剤が有効な場合がある
    • 抗血小板薬血栓を予防する
    • ヒスタミン薬:かゆみを抑える
  • 二次性多血症は原因疾患の治療(禁煙やがんの治療など)を行う
  • 症状のある真性赤血球増加症を治療せずにいると、約50%の人が2年以内に死に至る
    • 治療した場合の平均生存期間は15-20年といわれる
  • 定期的に血液検査を受けることが重要




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