切迫早産の症状、検査はどんなものがある?
切迫早産は、自覚症状や検査結果を元に総合的に診断します。病院では「お腹が張っていますか?」「子宮頸管長が短い」「子宮口が開いている」などと言われることがあります。切迫早産の診断に関わる検査などを解説します。
1. 子宮収縮(お腹の張り)とは?
子宮収縮(お腹の張り)は一時的に子宮の筋肉が緊張することを指します。押しては返す波のように症状が出たり、収まったりするのが通常です。そのため、お腹が大きくなることで感じる皮膚の突っ張りとは区別されます。子宮収縮の症状がある場合には以下のような自覚として感じられます。
- おへその下辺り(子宮のある部位)を触れると硬く触れる
- 下腹部が圧迫される、突っ張るように感じる
- お腹の中で風船が膨らんでいるような感じがある
妊娠30週ごろからは、胎動が盛んだった時やお母さんが動き過ぎた時に一時的に子宮収縮を自覚することがあるかもしれません。お腹の張りが気になる場合に、30分から1時間程度を目安に横になって休むとお腹の張りが落ち着くようであれば問題はないことがほとんどです。しかし、切迫早産の場合には、横になっていても以下のような症状が続くことがあります。
- 横になっていても治まらず、定期的にお腹の張りを感じる
- お腹の張りに伴って痛みがある
- 出血がある
子宮収縮は自覚症状だけではなく、
2. 子宮頸管長が短いとは?

子宮頸管長とは、赤ちゃんがいる子宮の出口部分(子宮頸部)の長さのことを指します。
正常な子宮頸管長は妊娠初期から妊娠中期(妊娠27週6日まで)で約40mm、妊娠32週以降では25mmから30mmまで徐々に短縮します。過去の研究では妊娠22週から24週時点での子宮頸管長と妊娠33週以前の
またお腹の張りや痛み、出血などの切迫早産の症状がある場合には、経腟
3. 子宮口が開いているとは?
子宮口とは、赤ちゃんが入っている子宮の出口のことをいいます。
子宮口は正期産(妊娠37週0日以降)に入るまで閉じているのが正常で、子宮口が閉じていることで赤ちゃんを子宮内にとどめることができ妊娠が維持されます。そのため妊娠37週よりも前に子宮口が開いてきている場合には、早産の可能性が高くなります。子宮頸管長が短い場合には子宮口も開きやすい状態になります。子宮口の状態は、経腟超音波検査や
妊娠中の出血や子宮収縮の自覚が強い場合には、子宮口が開いている可能性があります。しかし、子宮頸管無力症といって自覚症状はないにもかかわらず子宮頸管長が短縮し、子宮口も開大をする場合もあります。頸管無力症と診断された場合には、子宮口の開大を防ぐために子宮頸部を糸で縛るという子宮頸管縫縮術を行う場合があります。
4. 妊娠中の出血は早産の兆候?
子宮口の開大がみられると卵膜が子宮の壁から剥がれることによって性器出血が起こることがあります。そのため、切迫早産の1つの兆候として出血があげられます。妊娠中の出血は切迫早産だけではなく、前置胎盤や常位胎盤早期剥離、絨毛膜
5. 切迫早産の検査には何がある?
切迫早産では、自覚症状だけではなく客観的な検査を行い子宮口の状態や切迫早産の原因を特定していきます。
膣鏡診(クスコ診)
クスコという産婦人科の検査具をかけることで膣分泌物の性状や膣内の
内診
内診とは、内診台の上で膣に指を入れて子宮口などの様子を触って調べる診察のことをいいます。内診をすることで子宮口の状態や柔らかさ、赤ちゃんがどこまで降りてきているのかを直接触れて確認をします。子宮口の状態とは子宮口の開大や子宮頸管の展退度を確認することができ、切迫早産の診断に役立ちます。
経腟超音波検査
診察台の上で経腟的に細長い超音波の検査機器をいれて、子宮頸管長や子宮口の開大を画像上で確認します。通常の妊婦健診での子宮頸管長の測定の時期や頻度の有用性については結論づけられていませんが、妊娠18週から24週ごろの検査が勧められています。
子宮頸管長は経時的にその変化を観察することで、切迫早産やその後の経過を予測するのに有用です。そのため切迫早産の兆候がある場合には、超音波検査を定期的に行っていきます。
胎児心拍陣痛図の測定(ノンストレステスト)
ノンストレステスト(
血液検査
切迫早産の大きな原因の1つとして絨毛膜羊膜炎といわれる子宮内の
膣培養検査
切迫早産の原因の1つとしては感染があります。膣の中には通常、常在菌といわれる菌が存在することで膣内を酸性に保っています。しかし、何らかの原因で膣内の菌のバランスが崩れ異常な細菌が増殖し、卵膜や赤ちゃんに感染してしまうと絨毛膜羊膜炎といった早産の原因となるような感染を起こす可能性があります。そのため感染が疑われる場合には、膣内の菌のバランス状態を確認するために、おりものを
早産マーカー検査
絨毛膜羊膜炎は切迫早産の大きな原因になりますがその多くは無症状で進行し、発熱や胎児
●顆粒球エラスターゼ
顆粒球が放出するタンパク分解
●
胎児由来の糖タンパク質で通常、胎児血や羊水中に認められるものを癌胎児性フィブロネクチンといいます。通常は子宮頸管や膣には認められませんが、卵膜の損傷により膣や頸管に検出されるようになります。妊娠20週以降に頸管に認められる時には、絨毛膜羊膜炎を疑い、早産発生の1週間から2週間前から高値を示すようになるといわれています。名称に「癌」とついてはいますが、