切迫早産で入院したらどうする?
切迫早産が進行している場合には、入院して治療が必要な場合があります。事前に入院の可能性が伝えられる場合もありますが、緊急の入院になることがほとんどです。入院期間は妊娠週数にもよりますが、1か月以上の長期間になる場合もあります。
1. 切迫早産で入院かも?何を準備する?
切迫早産の診断で入院する場合、
また、出産まで入院を継続しましょうと医師から言われている場合には、家族に自宅で赤ちゃんを育てる準備も進めてもらうようにすることが必要です。生まれたときの赤ちゃんの状態や体重などにもよりますが、切迫早産であった場合にも出産後の退院の際には赤ちゃんも一緒に退院できることがあります。直接自身では自宅で育児の準備をできない場合もありますので、家族に協力してもらって準備をしましょう。
2. 入院中の費用はどのくらいかかる?
切迫早産の入院中にかかる費用には以下のようなものがあります。
治療費
薬代や検査料など切迫早産の治療にかかる費用です。治療内容などにもよりますが、一般的な子宮収縮抑制剤の投与や検査で入院する際には1泊1万円程度といわれています。治療費は
食事療養費
入院中にかかる食事代のことを食事療養費といいます。食事療養費の負担は治療にかかる費用と扱いが違い、1食あたり360円ほどの食事費用がかかります。
差額ベッド代
病室にかかる費用として差額ベット代がかかる場合があります。病院や病室の種類によって差額ベッド代は異なるため、一概にいくらということはできません。差額ベッド代のかからない部屋から1泊数万円かかる部屋まで様々です。
費用の合計は?
上記の3つの費用を足すと入院時にかかる費用となります。差額ベッド代にもよりますが、1日あたり1万円から2万円ほどかかると考えると、単純に計算すると1か月で30万から60万ほどの費用がかかることになります。これだけ聞くと膨大な費用のように考えられますが、高額療養費制度を利用することで、負担額を減らせる場合があります。
高額療養費制度とは?
高額療養費制度とは、医療費の家計負担が重くならないように作られた制度で、月ごとの支払いが自己負担限度額を超えた部分について、払い戻しがあります。払い戻しを受け取るまでに数か月かかることがあります。
切迫早産にかかる医療費の自己負担限度額を上回る場合に、利用できます。自己負担限度額はその人の年齢や所得によってことなります。たとえば70歳未満で標準報酬月額が28万円から50万円の人では、1か月の自己負担限度額が80,100円+(総医療費-267,000円)×1%と定められています。
高額療養費制度を利用する際、あらかじめ医療費が高額になることが見込まれる場合は「限度額適用認定証」を申請し、認定証を医療機関の窓口で提示することで、自己負担分の支払い額が一定額まで軽減されます。高額療養費制度で支払われる還付金の前払いといった位置づけになります。しかし差額ベッド代は支給の対象にはなりません。
民間の医療保険も下りる?
高額療養費制度の他に、個人で加入している民間の医療保険があれば切迫早産の入院費用を医療保険から支給できる場合があります。加入している保険のプランなどにもよりますので、医療保険の会社に確認をするようにしてください。
3. 入院中の生活はどんな感じ?
切迫早産での入院中の生活は、切迫早産の程度や医師から許可されている生活の安静度によって異なります。
一般的な治療としてお腹の張りを抑える24時間の持続点滴が投与されており、シャワーやトイレなどの時以外はベッド上で安静に過ごすことを指示される場合が多いです。1日の中で、
突然の切迫早産の入院であった場合、症状やこれからの経過を不安に思うことも多いと思います。気になることは抱えずに、医師や看護師に相談をしましょう。