むこーるしょう(せつごうきんしょう)
ムコール症(接合菌症)
主に免疫力が低下した人に起こる真菌感染症
2人の医師がチェック 49回の改訂 最終更新: 2017.12.06

ムコール症(接合菌症)の基礎知識

POINT ムコール症(接合菌症)とは

ムコールという真菌(かび)の感染が起こった状態です。免疫力の正常な人に起こることはほとんどありませんが、免疫力の低下した人に起こることがあります。ムコールの感染は、肺・鼻・脳・消化管などで起こりやすく、各々で特徴的な症状が出ます。ムコール症は非常に身体への攻撃性が高い感染症ですので、できるだけ早く診断し治療を行うことがポイントになります。 感染が疑われる組織の細菌検査を行って診断します。治療にはムコールに対して有効な抗真菌薬(アムホテリシンBなど)を用います。ムコール症が心配な人や治療したい人は、感染症内科・耳鼻科・呼吸器内科などを受診して下さい。

ムコール症(接合菌症)について

  • 主に免疫力が低下した人に起こる真菌感染症
    • 真菌の中でも接合菌というタイプがつくり出す胞子を吸いこむこと原因で感染する
    • 白血病糖尿病、長期間ステロイドの投与中などの免疫力が低下した人に起こりやすい
  • 感染する主な臓器は肺や鼻・顔面・脳・皮膚・消化管など
    • 攻撃性の強い感染が起こり、肺や鼻の組織が破壊されていく

ムコール症(接合菌症)の症状

  • 肺のムコール症
    • 発熱
    • せき
    • 呼吸困難 
    • 喀血
  • 鼻・脳のムコール症
    • 鼻や顔面の痛み
      ・鼻からが出てくることがある
      ・症状が進むと眼窩蜂窩織炎を起こすことがあり、骨の破壊が起こることもある
    • 発熱
    • 病気が進行し脳へ感染するとけいれんや意識障害などが起きる
  • その他のムコール症
    • 消化管への感染
    • 皮膚への感染
    • 血流への感染(播種型)

ムコール症(接合菌症)の検査・診断

  • 感染が疑われる組織から培養検査・顕微鏡検査を行い、ムコールを確認する
  • 適切な組織を採取してきて診断に結びつけることは困難な場合も多く、亡くなった後の解剖で確定診断がつくケースもしばしばある

ムコール症(接合菌症)の治療法

  • 点滴で高用量のアムホテリシンBを使用する
    • 正しい治療をしてもうまくいかない場合が多く、抗真菌薬を適切に使用して死に至ることが多い
    • 複数ある抗真菌薬の中でもアンホテリシンBという点滴薬が唯一治療効果が期待できる
    • 日本では使用の認可が2017年11月現在は下りていないが、ポサコナゾールという抗真菌薬もムコール感染症に対して有効と報告されている
  • 感染している部位を切除する処置(デブリードマン)を行う


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