ひこうせいゆうもんきょうさくしょう

肥厚性幽門狭窄症

生後約2-3週の頃から胃の出口(幽門)の筋層が肥厚することにより、胃の出口が狭くなる病気

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11人の医師がチェック 79回の改訂 最終更新: 2017.06.15

肥厚性幽門狭窄症の基礎知識

肥厚性幽門狭窄症について

  • 生後約2-3週の頃から胃の出口(幽門)の筋層が分厚くなることにより、胃の出口が狭くなる病気
    • ミルクが胃より先に流れず、嘔吐する
  • 原因は不明だが、幽門筋の神経分布の異常が関与している可能性が指摘されている
  • 日本では出生1000人あたり1-2人の割合で発症症状や病気が発生する、または発生し始めること
    • 男女比は4-5:1
    • 男児では第1子に多い
  • 何らかの遺伝的な背景があると言われている

肥厚性幽門狭窄症の症状

  • 生後2-3週頃より嘔吐がみられる
    • 哺乳後に突然激しく吹き出すように嘔吐する(噴水様嘔吐)
    • 経過とともに嘔吐の回数は増える
    • 哺乳力は保たれる
  • 嘔吐に伴う症状
  • 通過障害に伴い、胃食道逆流症を認めることがある
  • 肥厚した幽門が右上腹部に触れることもある

肥厚性幽門狭窄症の検査・診断

  • 特徴的な経過や診察所見検査や診察から分かる情報のことから疑い、超音波検査空気の細かな振動である超音波を使った画像検査。体の奥の血管や臓器を観察することができるでほぼ確定する
  • 主な検査
    • 腹部超音波検査空気の細かな振動である超音波を使って、腹部の状態を調べる検査:幽門筋の肥厚(4mm以上)や幽門の延長(15mm以上)で診断が確定する
    • 上部消化管造影検査造影剤を飲んだ上で、X線(レントゲン)で食道や胃、十二指腸の状態を調べる検査:胃からの腸への通り具合を調べる
  • 鑑別似た別の病気と区別すること。また、その病気以外に可能性のある病気そのもののことが必要な疾患

肥厚性幽門狭窄症の治療法

  • 頻回の嘔吐により生じた電解質異常、脱水を改善した上で、下記の治療を行う
  • 内科治療によって改善が乏しい場合には手術を行う
  • 内科治療:筋肉を緩める薬(硫酸アトロピン)を点滴や飲み薬で投与する
    • 治療期間は数週間と長く、顔面紅潮や頻脈脈が早い状態(100回/分以上とされることが多い)。運動や緊張が原因の、病的でないものも含まれるなどの副作用がみられることもある
  • 手術療法:粘膜外幽門筋切開術(ラムステッド法)
    • 肥厚した筋肉を切開し、胃の出口の通りをよくする
  • 内科治療・外科治療いずれにおいても予後病気の長期的な経過や、回復の見込みは良好

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