かくおうだん
核黄疸
新生児に起こる黄疸(血液中のビリルビンが多いため、皮膚や目が黄色くなる)のうち、程度が強いため脳に影響が出てしまうもの
12人の医師がチェック 88回の改訂 最終更新: 2017.12.06

核黄疸の基礎知識

核黄疸について

  • 新生児に見られる黄疸(血液中のビリルビンが多いため、皮膚や目が黄色くなる)のうち、程度が強く脳に障害を起こしたもの
    • ビリルビン脳症と呼ばれることもある
    • 乳児期以降や成人でも核黄疸になることはまれにあるが、ここでは新生児期の核黄疸について述べる
  • 核黄疸の危険因子として、次のものがある
    • 新生児仮死:生まれた
    • 呼吸窮迫:生まれた時に起こった呼吸困難
    • 低体温
    • 低蛋白血症
    • 低血糖
    • 敗血症細菌などの微生物に感染し重症化した状態
    • 肝不全
    • 頭蓋内出血
    • 薬剤
    • 低出生体重児
    • アシドーシス(体が酸性に傾く)
  • 日本ではほとんどの例で早期の治療が可能なため、核黄疸は激減している

核黄疸の症状

  • 時期により分けられる
    • 第1期(生後2-3日)
      ・筋肉の緊張が弱くなる
      ・眠りがちになる
      ・哺乳力が弱くなる
    • 第2期(生後数日から1週間)
      ・筋肉の緊張が強くなる
      ・後弓反張(背中を後ろに反らせるような姿勢になる)
      ・発熱
      ・甲高い鳴き声
      ・けいれん
    • 第3期(生後1-2週間以降)
      ・筋肉の緊張は再度弱くなる(一見良くなったように見える)
    • 生後1年から1年半:後遺症としての症状
      ・アテトーゼ(自分の意志に反して、ゆっくりねじるような運動がみられる)
      ・上の方を凝視する
      ・聴覚障害
      知能障害
  • いずれの症状も他の病気でもみられることがある
    • 特に低出生体重児超低出生体重児などでは診断が難しく、第3期になって診断がつくこともある
  • 第1期までは後遺症を残さずに治る可能性が高いが、第2期以降は後遺症が残る可能性が高い
  • 重症例では後遺症を残し、脳性麻痺となる
  • 肺出血・消化管出血により死亡することもある

核黄疸の検査・診断

  • 核黄疸だけでみられる症状や検査結果はないため、総合的な状態から診断がつく
  • 視診:手足の皮膚や白目が黄色くなっていることから疑われる
  • 血液検査:ビリルビンの濃度などを調べる
  • 以下のような検査で脳の出血や萎縮などの有無を調べる
    • 超音波検査大泉門から超音波をあてて脳の状態を確認する)
    • 頭部MRI検査
    • 聴性脳幹反応:脳の障害を早期に反映すると言われている

核黄疸の治療法

  • 核黄疸を発症してしまうと治療が難しいため、その前段階での治療と予防が第一となる
  • 血液中のビリルビンを減らすために、光線療法、交換輸血などが行われる
    • 光線療法:光を当ててビリルビンを変化させ、害のない形にする
    • 交換輸血:血液を交換し、有害なビリルビンを取り除く
  • 後遺症が残った場合にはリハビリなど、各後遺症に対する治療が必要となる
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