げきしょうかんえん

劇症肝炎

肝炎の一種で、発症してから急速に病状が進行し、致命的になり得るタイプのもの

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8人の医師がチェック 116回の改訂 最終更新: 2017.08.04

劇症肝炎の基礎知識

POINT劇症肝炎とは

肝炎の中でも非常に重症で致命的になるタイプの病気です。B型肝炎や薬剤性肝炎などが原因となって起こります。主な症状は発熱・黄疸(皮膚や目が黄色くなる変化)・吐き気・意識障害などになります。 症状や身体診察に加えて、血液検査・CT検査・超音波検査で診断します。ステロイドパルス療法(ステロイドを大量に用いる治療法)や肝移植などを行って治療します。劇症肝炎が心配な人や治療したい人は、消化器内科や救急科を受診して下さい。

劇症肝炎について

  • 肝炎の一種で、発症症状や病気が発生する、または発生し始めることしてから急速に病状が進行し、致命的になり得るタイプのもの
    • 発症から8週以内に以下の肝不全症状が出る
      ・プロトロンビン時間が40%以下に低下する
      ・昏睡Ⅱ度以上の肝性脳症を生じる
    • 極めて経過が悪く命に関わる疾患
  • 主な原因
  • 分類
    • 発症してから10日以内に脳症が出現する急性型と、11日-56日で脳症が出現する亜急性型に分けられる

劇症肝炎の症状

  • 主な症状
    • 発熱
    • 黄疸ビリルビンという物質が体内に溜まることで、皮膚や白眼などが黄色くなった状態。肝臓の異常で起こることが多いが、新生児に生じるものは異常ではない
    • 吐き気、嘔吐
    • 食欲不振
    • 胸の不快感
    • 全身のだるさ
    • 羽ばたき振戦
      ・腕を前に伸ばして手のひらを前に向けるような姿勢にすると、手首を中心に粗くゆっくりとした不規則な動きが出現する

劇症肝炎の検査・診断

  • 血液検査
    • ウイルス性肝炎マーカーを調べる
    • 凝固異常:肝機能が低下すると血液が固まりにくくなる
      ・血漿にカルシウムと組織トロンボプラスチンを加えてから血液の凝固するまでの時間をPTといい、これが延長する
    • 肝臓で作られるタンパク質の低下:アルブミン(Alb)が低下する
  • 腹部CT検査X線(放射線)を用いて腹部の状態を調べる検査。肝臓や腸などの内蔵から骨や筋肉まで、様々な組織の状態を確認することができる:肝臓に腫瘤がないか、腹水お腹の中に水がたまってくる現象。肝硬変や低栄養などが原因で起こりやすいの量などを調べる
  • 腹部超音波検査空気の細かな振動である超音波を使って、腹部の状態を調べる検査CTX線(放射線)を用いて、体の内部を画像化して調べる検査検査と同様

劇症肝炎の治療法

  • なるべく早く治療を開始する
    • ステロイド薬副腎で作られるホルモンの1つ。ステロイドホルモンを薬として使用すると、体の中の炎症や免疫反応を抑えることができるため、様々な病気の治療で用いられているを短期間で大量に使用する(ステロイドパルス3日間などの短期間に期間を限定して、高用量のステロイド薬を使用する治療法。少ない量では効果のない強い炎症にも効果のある場合がある療法)
  • 重症の場合、肝移植も行われる
    • 脳浮腫を高率に合併ある病気や治療によって、他の病気や病態が引き起こされることするため、それに対する点滴治療も行う
  • 治療効果の良し悪しは病型に依存何かしらの刺激や快楽を繰り返し経験した結果、求める欲求が抑えられなくなり、精神的にも肉体的にもそれ無しでは異常をきたしてしまう状態しており、肝移植を行わなかった場合の救命率は急性型約50%、亜急性型20-30%と報告されている
  • 原因ごとに見るとA型肝炎による場合は比較的救命されることが多く、急性型と亜急性型を合わせたうち約60%が救命される
    • B型肝炎自己免疫本来は外敵を倒すために働くはずの免疫が、何らかの異常によって自分の体を攻撃してしまう状態性によるものでは、急性型、亜急性型ともに救命率が低い

劇症肝炎の経過と病院探しのポイント

劇症肝炎かなと感じている方

劇症肝炎は、急性肝炎のうちでも経過が早くかつ重症化する疾患です。元々B型肝炎がある方や、A型肝炎など他の急性肝炎をきっかけに発症症状や病気が発生する、または発生し始めることします。

初期症状は急性肝炎と同じで、発熱、だるさ、黄疸ビリルビンという物質が体内に溜まることで、皮膚や白眼などが黄色くなった状態。肝臓の異常で起こることが多いが、新生児に生じるものは異常ではないなどが出ますが、徐々に重症化して意識障害意識に異常が生じた状態の総称で、もうろうとした状態や、不適切な反応をする状態、一切の反応がない状態など多段階の症状が含まれるを来たします。ご自身が劇症肝炎を含む何らかの肝炎でないかとご心配な方は、まず近くの内科、もしくは消化器内科のクリニックを受診することをお勧めします。

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劇症肝炎でお困りの方

劇症肝炎の診断がついた場合には、そのまま入院して治療が必要となります。劇症肝炎には特効薬がなく、肝臓を含む全身に起こるさまざまな異常に対して対症療法病気による症状自体を抑えるための治療。病気の根本の原因を治す治療(根本治療)と区別されるを行います。具体的には、肺の機能が低下すれば酸素吸入や人工呼吸、腎臓の機能が低下すれば血液透析血液の中から不要な物質を取り除く治療のこと。腎不全の場合が主だが、その他の病気でも、血液中に異常に溜まった物質を取り除く必要があるときに行われるといった具合です。

肝移植手術を受けるかどうかが大きな治療の分かれ目ですが、いずれの場合でも命に関わることが多い重症の疾患です。原則として、ある程度の医師数があってICUICU = intensive care unit 「集中治療室」のこと。重症度の高い患者さんが入院する病棟(集中治療室)があるような総合病院内科、外科、小児科、産婦人科など主要な科が揃っている病院のこと。現在、明確な定義はないでの治療が望ましいと言えます。主に診療に当たるのは消化器病専門医や肝臓専門医です。
重症の場合には肝移植手術が行われますが、リスクの大きい手術であり、また手術が行える病院も国内では限られているのが現状です。

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