きゅうせいこうとうがいえん

急性喉頭蓋炎

感染などが原因で、のどの奥にある喉頭蓋(こうとうがい)という部分が腫れ上がり、窒息の危険がある重篤な病気

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21人の医師がチェック 116回の改訂 最終更新: 2017.07.21

急性喉頭蓋炎の基礎知識

POINT急性喉頭蓋炎とは

のどの奥にある喉頭蓋が腫れて窒息を起こす病気です。喉頭蓋は空気の通り道にあるため、腫れると呼吸が苦しくなります。症状は突然の発熱と激しいのどの痛みで、食べ物だけでなく、つばも飲み込めなくなります。くぐもったような声になり、悪化すると空気を吸う時にヒューヒュー音がし、呼吸が苦しくなります。診断は鼻からのどに細いカメラを入れて行います。呼吸が苦しくなってから窒息までは短時間で起こるため、呼吸経路の確保が最重要です。口から気管に管をいれる気管内挿管や、気管を切って管をいれる気管切開などを行い、細菌感染に対して抗菌薬の治療を行います。進行が早いため、症状がでたら早期に耳鼻咽喉科のある総合病院に受診しましょう。つばが飲めないほどの症状や、呼吸が苦しい場合には救急車で受診しましょう。

急性喉頭蓋炎について

  • 感染などが原因でのどの奥にある「喉頭蓋(こうとうがい)」という部分に炎症体の免疫が防御反応を起こしている状態。原因は、感染、けが、免疫の異常(アレルギーなど)と様々。免疫が強く反応することで、熱、腫れ、痛みなどが出るが起きた状態
    • 喉頭蓋が腫れ上がり、空気の通り道(気道)が狭くなる
    • 進行がきわめて速く気道が完全にふさがることもあるため、治療を急ぐ
    • 小児において無治療では6%が死亡する
  • 細菌感染症を起こす微生物の1つ。ウイルスと比較して10-100倍の体の大きさをもつ感染が主な原因
    • b型インフルエンザ桿菌肺炎や中耳炎をよく起こす細菌。子どもでは髄膜炎を起こすことが問題となっていたが、ヒブワクチンの出現によってその数は激減したがほとんど
      ・ヒブワクチンの普及によってインフルエンザ桿菌による急性喉頭蓋炎は減ってきている
    • それ以外には、黄色ブドウ球菌食中毒や化膿性皮膚疾患の原因となる菌。正常な皮膚にもいる菌であり、必ずしも病気を引き起こすとは限らない肺炎球菌細菌の一種。肺炎、髄膜炎、中耳炎など、様々な感染症の原因となり、唾液などを通じて飛沫感染をする、EBウイルス様々な病気の原因となる病原体の一つ。細菌とは別物であり、抗菌薬は無効であるカンジダ真菌(かび)の一種であり、しばしば様々な部位で感染を起こす原因となるなどがある
  • 2-7歳の小児に多い
  • 男女差、季節性はない

急性喉頭蓋炎の症状

  • 主な症状
    • 突然の発熱と激しいのどの痛み
    • のどの痛みは非常に強く、特につばや食べ物を飲み込もうとする際に強くなる
    • 前傾姿勢の方が呼吸が楽になるので、自然と前かがみになることが多い
    • のどぼとけの上方を押すと痛みがある
    • 特徴的な話し方
      ・くぐもった声になる
    • 空気を吸う際にヒューヒュー音がする
  • 重症化した場合の症状
    • 痛みのために唾液が飲み込めなくなり、口から垂れ流しになる
    • 気道が狭くなることにより、呼吸困難の症状が出現する
      ・肋骨の間や一番下の肋骨の下方
      ・鎖骨の間などがべこべこへこむような呼吸(陥没呼吸)
      意識障害意識に異常が生じた状態の総称で、もうろうとした状態や、不適切な反応をする状態、一切の反応がない状態など多段階の症状が含まれる
      チアノーゼ全身に十分な酸素が行き届いていない状態。皮膚や唇が青〜紫色になる。肺での酸素の取り込みの異常や、心疾患などが原因で起こる
  • 咳や鼻水はほとんどない

急性喉頭蓋炎の検査・診断

  • 経過や症状から診断する
    • 数時間から1日以内に急激に症状が悪化する場合には、この病気である可能性が高くなる
  • 検査は参考にはなるが、進行が速いため検査よりも治療を優先する
  • 画像検査
    • レントゲンX線(放射線)を使って、体の中の状態を簡易的に調べる画像検査検査
      ・喉頭蓋の腫れが起こっていないかを調べる
    • CTX線(放射線)を用いて、体の内部を画像化して調べる検査検査
      ・レントゲンよりも精度高く喉頭蓋周辺の様子を確認できる
      ・診断だけでなく、よく似た他の病気(咽頭膿瘍細菌に感染し、膿(うみ)が体の一部にたまっている状態。抗生物質による治療では不十分で、膿を抜く(排膿)必要となる場合があるなど)を見つけるためにも有用である
    • 喉頭ファイバー細く柔らかい内視鏡を鼻の穴から入れて、咽頭や喉頭を観察する検査検査:のどに炎症体の免疫が防御反応を起こしている状態。原因は、感染、けが、免疫の異常(アレルギーなど)と様々。免疫が強く反応することで、熱、腫れ、痛みなどが出るが起こっていないかを詳しく調べる
      胃カメラ口もしくは鼻から小さいカメラを胃まで進めて、胃の中の状態を見る検査。「上部消化管内視鏡検査」とも呼ばれるよりも細いカメラ自在に曲がる管の先にカメラがついていて、体の奥を覗くための機械。有名なのは胃カメラや大腸カメラだが、様々な太さや用途があるを鼻や口から入れて、のどの奥を観察する
      ・すぐに行える医療機関は限られている
  • 血液検査
    • 炎症の値が上昇していることが多い
  • 培養検査感染症における検査の一種で、菌がいるかどうかの判断や、感染している菌の種類を特定するためのもの:のど・血液中の細菌感染症を起こす微生物の1つ。ウイルスと比較して10-100倍の体の大きさをもつの検査

急性喉頭蓋炎の治療法

  • 気道を確保して、窒息しないようにすることが最優先
    • 気管挿管:口から管を入れ、人工呼吸器で呼吸を手助けする
    • 輪状甲状靭帯骨と骨をつないでいる丈夫な組織。関節を作る役割を果たしている切開:のどの一部を切って管を入れる(小児ではあまり行われない)
  • 急激に悪化するため、入院ですぐに対応できるようにする必要がある
    • 抗生物質微生物が産生する細胞の増殖や機能を阻害する物質。抗菌薬・抗ウィルス薬・抗がん薬を含む点滴(セフトリアキソン、スルバクタム・アンピシリンなど)
    • アドレナリン副腎から分泌されるホルモンの1つ。交感神経の作用が高まると分泌され、血糖値の上昇や心拍数の増加などを起こす吸入
    • ステロイド副腎で作られるホルモンの1つ。ステロイドホルモンを薬として使用すると、体の中の炎症や免疫反応を抑えることができるため、様々な病気の治療で用いられている点滴
  • 2-3日で挿管など人工呼吸が必要な期間は終わり、約1週間で完全に症状がなくなる
  • 姿勢の工夫
    • 頭の位置が下がると窒息のリスクが増すため、座った姿勢や縦向きに寝かせることが多い
  • Hibワクチンの定期接種を受けることで予防効果が期待できる

急性喉頭蓋炎の経過と病院探しのポイント

急性喉頭蓋炎かなと感じている方

急性喉頭蓋炎では、のどの極めて強い痛みが特徴的です。炎症体の免疫が防御反応を起こしている状態。原因は、感染、けが、免疫の異常(アレルギーなど)と様々。免疫が強く反応することで、熱、腫れ、痛みなどが出るが進行すると唾液を飲み込もうとする際の痛みが我慢できず、唾液を一切飲まずに外に出し続けてしまうほどになります。

進行が早く、痛みが強くなってから早ければ半日、そうでなくとも数日以内に急激にのどが腫れてしまい、呼吸に支障をきたすため緊急入院が必要となります。そのまま放置すると、のどが詰まって窒息死につながる深刻な病気です。もし急性喉頭蓋炎が疑わしいのであれば、早期に救急外来を受診する必要があります。呼吸が苦しければ救急車で受診すべき病気です。

急性喉頭蓋炎の診断は喉頭ファイバー細く柔らかい内視鏡を鼻の穴から入れて、咽頭や喉頭を観察する検査スコープで行います。補助的にレントゲンX線(放射線)を使って、体の中の状態を簡易的に調べる画像検査を使用することもありますが、診断確定のためには喉頭ファイバースコープという、胃カメラ口もしくは鼻から小さいカメラを胃まで進めて、胃の中の状態を見る検査。「上部消化管内視鏡検査」とも呼ばれるのような細いカメラ自在に曲がる管の先にカメラがついていて、体の奥を覗くための機械。有名なのは胃カメラや大腸カメラだが、様々な太さや用途があるを口から入れて確認します。これは主に救急科や耳鼻科で行われる検査です。どこの救急科でも行える検査ではありませんが、耳鼻科医がいる病院であれば確実です。

夜間や土日祝日に病院を受診する際には注意が必要です。救急科が24時間受付をしていたとしても、耳鼻科や救急科の医師が常に院内に常駐しているとは限りません。専門外の医師だけでは診断が難しい場合があります。

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急性喉頭蓋炎でお困りの方

急性喉頭蓋炎については、診断がつき次第その場で緊急入院となって、直ちに抗生物質微生物が産生する細胞の増殖や機能を阻害する物質。抗菌薬・抗ウィルス薬・抗がん薬を含む抗菌薬細菌感染症に対して用いられ、細菌の増殖を防ぐ、もしくは殺菌する薬。ウイルスや真菌(かび)には効果がない)やステロイド副腎で作られるホルモンの1つ。ステロイドホルモンを薬として使用すると、体の中の炎症や免疫反応を抑えることができるため、様々な病気の治療で用いられているなどの治療が開始されます。命に関わる病気ですので、どこでどのような治療を受けるかを迷う余地はほぼありません。

本当に重症の場合には、のどを切開して呼吸できるよう応急処置を行うこともあります。救急医が緊急で行う場合と、少し時間に余裕があるのであれば、手術室に移動して耳鼻科医が行う場合があります。

いずれにせよ、入院の上で、ICUICU = intensive care unit 「集中治療室」のこと。重症度の高い患者さんが入院する病棟 (intensive care unit), HCU (high care unit) などと呼ばれるような集中治療室で経過をしっかりとみるような重大な病気です。設備の整っていない小さな医療機関では対応が難しい病気の一つと言えます。

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