りうまちねつ
リウマチ熱
感染(主に溶連菌によるもの)がきっかけで全身に免疫の異常(自己免疫反応)が起こった状態。子供に多く起こり、主に心臓に後遺症が残る
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最終更新: 2022.02.18
リウマチ熱の基礎知識
POINT リウマチ熱とは
感染のあとに起こる全身の免疫の異常です。ほとんどが溶血性連鎖球菌(溶連菌)による感染です。心臓や関節、皮膚などの影響が出るため、発熱・胸痛・息切れ・関節痛・皮疹などが出現します。 検査では溶連菌の感染があったかどうか、あるいは全身への影響を調べるため、血液検査や細菌検査を行います。治療にはペニシリンを用います。溶連菌感染を疑ったら素早くペニシリンを使用することでリウマチ熱は予防できると言われています。また、リウマチ熱になってしまった場合はペニシリンを予防内服します。 リウマチ熱が心配な人や治療したい人は、小児科や感染症内科を受診して下さい。
リウマチ熱について
- 主に溶連菌という
細菌 の感染がきっかけで、全身に免疫 の異常(自己免疫 反応)が起こった状態- 細菌の感染によって起こるが、リウマチ熱自体は
感染症 ではない - 溶連菌感染が起こってから1-5週間後に起こる
- 子供に多い(4歳ごろから10代まで)
- 細菌の感染によって起こるが、リウマチ熱自体は
- 現在の日本ではほとんどみられない(他方、発展途上国では猛威をふるっている)
- 溶連菌感染に対して早期にペニシリンを使って治療すれば、リウマチ熱を予防できる
リウマチ熱の症状
リウマチ熱の検査・診断
- 血液検査
炎症 反応があるかどうか、溶連菌の感染があったかを調べる
細菌 培養検査 - 血液中に溶連菌が存在しているかを確認する
- 心臓の検査
心電図 :房室ブロックが見られる心臓超音波検査 :心臓の動きや弁の働きを見る
リウマチ熱の治療法
- 溶連菌感染が起こってからリウマチ熱を予防するために
抗菌薬 を用いる- 溶連菌感染と分かればできるだけ早くペニシリン系抗菌薬を使う
- ただし、4歳未満の場合はリウマチ熱になりにくい背景があるので、ペニシリンを使うかどうかは慎重に検討する必要がある
- 溶連菌感染と分かればできるだけ早くペニシリン系抗菌薬を使う
炎症 を抑えるためにはアスピリンを使うことが多い- 心筋炎を
合併 しているとステロイド を使うことがある
- 心筋炎を
- 舞踏病を合併しているときはフェノバルビタールを使用
- 再発予防にはペニシリンの予防内服が有効(80-90%は再発を防ぐことができる)
- 予防的な目的とした内服をしないと20-50%が再発すると言われている
- ペニシリンを飲む期間は、大人になるまでされていたり、一生とされていたり正確には決まっていない
- リウマチ熱を
発症 した子どもは、そのあとも溶連菌感染症 にかかりやすい- 再感染すると、リウマチ熱が再発したり、心臓の弁膜障害が悪化しやすいので注意が必要