ほもしすちんにょうしょう
ホモシスチン尿症
先天性のアミノ酸代謝異常症の一つ。ホモシスチンというアミノ酸を分解する酵素が足りない状態。視力低下や骨格異常などが起こる
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最終更新: 2021.12.03
ホモシスチン尿症の基礎知識
POINT ホモシスチン尿症とは
先天性のアミノ酸代謝異常症の1つです。ホモシスチンというアミノ酸を分解する酵素が足りないことが原因の病気です。身体の中でホモシスチンという物質が増えすぎて、尿に大量に排泄されることが「ホモシスチン尿症」の名前の由来です。産まれたばかりのころはほとんど症状がありませんが、1歳を過ぎたころから知的障害やけいれんなどの症状が現れます。新生児に病気の有無を調べるマススクリーニングの対象になっている病気なので、新生児のうちにみつかることが多いです。メチオニンとシスチンを制限した食事が有効です。ホモシスチン尿症は小児科で診療が行われます。
ホモシスチン尿症について
先天性 のアミノ酸代謝異常症の1つ- メープルシロップ尿症、フェニルケトン尿症とともに、代表的なアミノ酸代謝異常の病気の1つ
- 遺伝子異常によりホモシスチンという
アミノ酸 を分解する酵素 が足りなくなることで起こる - 遺伝(
常染色体劣性遺伝 )が原因で起こる- 出生約40万〜100万人に1人程度に起こると言われている
- 体内にホモシスチンが増えすぎて、尿に大量に排泄されるので「ホモシスチン尿症」と呼ばれる
新生児マス・スクリーニング の対象となる病気
ホモシスチン尿症の症状
ホモシスチン尿症の検査・診断
- 血液検査、尿検査:異常な
代謝 物がないかなどを調べる - 遺伝子検査:必要に応じて、遺伝子に異常がないか調べる
ホモシスチン尿症の治療法
- メチオニンを制限した食事と、シスチンが多い食事を一生継続して行う
ビタミン B6やビタミンB12がアミノ酸 代謝 を助ける場合は使用する- 女性患者では、妊娠、出産は
血栓症 発症 のリスクが増加するので注意が必要