いーでぃー(ぼっきしょうがい)
ED(勃起障害)
性交ができる状態において、十分に勃起ができないため性交が行えない状態。精神的な原因や、血管や神経の病気が原因となる
11人の医師がチェック 165回の改訂 最終更新: 2019.11.19

ED(勃起障害)の検査について

医療機関では、診察や検査を通じて何がEDの原因となっているかを調べます。問診では性交時の様子について立ち入った質問もされますが、診断や治療法の選択に必要な情報なので、できる限りきちんと答えるようにしてください。

1. 問診

問診とは、患者さんの症状や背景(持病・内服している薬など)を把握するために、主に対話形式で行う診察のことです。お医者さんは患者さんが困っている症状を踏まえていくつかの質問をし、診断や治療に必要な情報を集めます。

【EDが疑われる人への問診の例】

  • いつからEDを自覚しているのか
  • EDは悪化しているか
  • ED以外の症状はあるのか
  • 治療中の持病や過去に治療した病気はあるのか
  • 飲んでいる薬はあるのか

上記の質問に加えて、SHIM(Sexual Health Inventory for Men)という質問票を用いて、性交時の様子が細かく確認されることが多いです。SHIMの内容については「こちらのコラム」を参考にしてください。

持病や内服薬の影響によってEDが起こることがあるので、これらに関する質問もお医者さんから受けます。持病の影響であれば持病の改善がED治療につながりますし、内服薬の影響であれば薬の変更や中止でEDが改善することがあります。また、心臓に持病がある人ではED治療薬の使用量を調節したり、控えたりする必要があるので、一見関係なさそうなものでも伝えてください。

2. 身体診察

身体診察とはお医者さんが患者さんの身体を観察したり、触れたりして、全身の状態を詳しく調べることです。EDが疑われる人では、原因を推定するために、陰茎の変形や精巣の状態などが特に詳しく調べられます。

3. 血液検査

EDは糖尿病男性ホルモンの低下によって起こることがあります。これらの有無を調べるには血液検査が役立ちます。また、血液検査によって異常が見つかった場合は、追加で詳しい検査が行われることがあります。

4. 特殊診断検査

ほとんどの場合、ここまで説明した問診や身体診察、血液検査によって、EDの原因や程度がわかります。しかし、判断が難しい場合には、より詳しく調べるために特殊診断検査が検討されます。

夜間睡眠時勃起現象の評価

夜間睡眠時に勃起が起こるかどうかを調べる検査です。入院して検査が行われます。

EDが心理的な原因によるものかどうかを判断する目的で行われます。心理的な原因によって起こるEDであれば、夜間睡眠時に勃起が見られますが、そうでなければ勃起が見られないことが多いです。

PGE1の陰茎海綿体注射:陰茎に勃起を促す薬を注射して反応を見る検査

血管拡張作用があるプロスタグランジンという物質を陰茎に注射して、強制的に勃起を促す検査です。勃起の様子は5段階で評価され、治療の参考にされます。陰茎の機能が正常であれば、注射後10分以内に勃起が起こり、30分以上持続します。また、陰茎の血流をより詳しく調べるために、注射とともに超音波検査が行われることが多いです。

【参考文献】

・赤座英之/監 並木幹夫, 堀江重郎/編, 「標準泌尿器科学」, 医学書院, 2014
・勝岡洋治/編, 「泌尿器科診療ガイド」, 金芳堂, 2011
・日本性機能学会・日本泌尿器科学会/監, 「ED診療ガイドライン第3版」, リッチヒルメディカル, 2018
・UpToDate Evaluation of male sexual dysfunction Authors:Glenn R Cunningham, MD Mohit Khera, MD, MBA, MPH
・Nicolosi A, et al., Epidemiology of erectile dysfunction in four countries: cross-national study of the prevalence and correlates of erectile dysfunction.Urology. 2003 Jan;61(1):201-6.
厚生労働省 「個人輸入において注意すべき医薬品について」(2019.11.20 閲覧)
厚生労働省「偽造医薬品問題の現状と対策について」(2019.11.20 閲覧)