かれいおうはんへんせい
加齢黄斑変性
網膜の中心部分(黄斑)が年齢とともに変化する。物が歪んで見えたり失明したりする
8人の医師がチェック 241回の改訂 最終更新: 2025.11.07

加齢黄斑変性とは?症状、原因、検査、治療など

加齢黄斑変性は網膜の中心にある黄斑変性が起こり、ものが見えにくくなる病気です。視力障害の原因の第4位と決して珍しくない病気です。加齢黄斑変性には萎縮型と新血管型(滲出型)の2種類があります。日本人に多いのは新血管型(滲出型)のタイプでVEGF阻害薬の注射療法や光線力学的療法により治療します。

1. 加齢黄斑変性の症状

眼はものを見るために必要な場所です。眼に入ってきた光が眼の内側の網膜にあたることで、ものを見ることができます。黄斑は網膜の中心部約6mmの領域を指し、ものを見る時に最も視力が出るところです。

【眼の構造】

加齢黄斑変性:眼の構造

加齢黄斑変性は黄斑に異常が起こることで以下のような症状があらわれます。

  • ものが歪んで見える
  • 視野の中央が見えにくい
  • 中央が暗く見える

視力は一度失ってしまうと回復が難しいので、ものの見え方に違和感がある場合には、なるべく早く眼科のお医者さんに相談する必要があります。

加齢黄斑変性のセルフチェックとしては日本眼科医会が見え方チェックシートを公開しています。見え方チェックシートは片眼ずつで見て使います。もし、線が歪んで見えたり、マス目の一部がかけている場合には、加齢黄斑変性を含めた眼の病気が疑われます。

参考:日本眼科医会「見え方チェックシート」 (2021.2.25閲覧)

2. 加齢黄斑変性の原因

加齢黄斑変性では、老化により黄斑が萎縮したり、黄斑に異常な血管が生えてくることで黄斑が障害されます。ただし、お年寄りの全員に起こるわけではなく、起こしやすくする他の原因があると考えられています。起こしやすくなる原因として知られているものは以下の通りです。

こちらのページでは、それぞれの原因と加齢黄斑変性の関連や対策について紹介しています。

3. 加齢黄斑変性の検査

加齢黄斑変性が疑われた場合には以下の検査が行われます。

  • 問診
  • 視力検査
  • 眼底検査
  • 光干渉断層計(OCT)検査
  • 蛍光眼底造影検査

問診では症状や生活背景に関して聞かれます。視力検査は健康診断で受けるものと同じで、「C」や「E」の形などを見て、切れ目の入っている方向を答えていきます。眼底検査、光干渉断層計(OCT)検査、蛍光眼底造影検査は専用の機械を用いて、目の奥にある部分(眼底)に異常がないか調べていきます。どれも安全な検査です。

詳しくはこちらのページで説明しています。

4. 加齢黄斑変性の治療

加齢黄斑変性には、数ヶ月から数年かけて徐々に進行していく萎縮型と、数日から数週で急速に進行していく新血管型(滲出型)があります。萎縮型には有効な薬物治療はなく、禁煙や生活習慣病の治療によって、進行を遅らせることを目指します。一方、新血管型(滲出型)に有効な治療としてはVEGF阻害薬(ルセンティス®︎、アイリーア®︎、ベオビュ®︎)の注射療法と、光線力学的療法があります。

それぞれの治療法についてはこちらのページも参考にしてください。

5. 治療中に受けられる可能性がある助成:高額療養費制度について

新血管型(滲出型)の加齢黄斑変性の治療は有効である一方、高額です。そのため、高額療養費制度の対象になる可能性があります。高額療養費制度とは家計に応じて医療費の自己負担額に上限を決めている制度です。

たとえば70歳以上の人で年収が約370万円から770万円の人では、1か月の自己負担限度額が80,100円+(総医療費-267,000円)×1%と定められています。それを超える医療費は払い戻しの対象になります。

この人の医療費が1,000,000円かかったとします。窓口で払う自己負担額は300,000円になります。この場合の自己負担限度額は80,100円+(1,000,000円-267,000円)×1%=87,430円となります。払い戻される金額は300,000-87,430=212,570円となります。

こちらのページでは加齢黄斑変性のオススメの食品やサプリメントについても説明しています。