2016.02.20 | ニュース

女性の睡眠障害は2型糖尿病のリスク

13万人を10年間追跡調査

from Diabetologia

女性の睡眠障害は2型糖尿病のリスクの写真

睡眠障害があると、糖尿病などの生活習慣病が発症しやすいと言われています。また睡眠障害は男性より女性が多いと言われています。今回、米国の研究チームが女性の睡眠障害と2型糖尿病との関連を検討しました。

◆133,353人を10年間追跡調査

研究チームは、米国の看護師健康調査の登録データに基づき、対象者のうち糖尿病がなく、心血管疾患(心筋梗塞、脳卒中など)やがんと診断されていない女性133,353人を10年間追跡調査し、睡眠障害と2型糖尿病発症との関連を検討しました。

 

◆睡眠障害がある女性は2型糖尿病のリスク

何らかの睡眠障害がある女性は、そうでない女性にくらべ2型糖尿病を発症するリスクが45%上がっていました。高血圧・鬱・BMIの条件を考慮した調整後には、その値は22%になりました。

睡眠障害の条件(睡眠困難、よくイビキをかく、睡眠時間が6時間以下、睡眠時無呼吸症または夜勤を含むシフト制で働いている)全てに該当した女性は、そうでない女性に比べて2型糖尿病のリスクが4倍以上でした。

 

睡眠に問題があると2型糖尿病になりやすいことは小規模研究で報告されていましたが、この大規模・長期の研究で、より確実なものになりました。睡眠障害は心血管疾患などとも関連することが報告されています。睡眠にお悩みの場合は、専門の医師・診療科に相談されてはいかがでしょうか。

参考文献

Association between sleeping difficulty and type 2 diabetes in women.

Diabetologia. 2016 Jan 28.

[PMID: 26818148]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。

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