◆電話調査を行い、認知機能を調査
この研究は、65歳以上の男性医師5,947名を対象に行われました。対象は、マルチビタミンを毎日摂取する群(マルチビタミン群)とプラセボのビタミン剤を毎日摂取する群(プラセボ群)に分けられ、それぞれ認知機能の変化を電話インタビューで12年に渡り追跡しました。
◆マルチビタミン群の有効性は示せず
調査の結果、マルチビタミン群の認知機能の変化とプラセボ群の認知機能の変化に統計的に有意な差は見られず、マルチビタミンの認知機能に対する効果は認められませんでした。
この理由として、著者らはマルチビタミンの量が少なかった可能性と、対象者の栄養状態がもともと良好で、マルチビタミンを摂取しても改善する余地が小さかった可能性を挙げています。
今回の研究では、対象をすべて男性の医師にしています。結果に何かしら影響があるのでしょうか?
執筆者
Long-term multivitamin supplementation and cognitive function in men: a randomized trial.
Ann Intern Med. 2013 Dec 17
※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。