2015.10.24 | ニュース

レスベラトロールは本当に認知症予防の役に立つのか?

60人のランダム化試験
from The British journal of nutrition
レスベラトロールは本当に認知症予防の役に立つのか?の写真
(C) juvelez - Fotolia.com

サプリメントとしても手に入るレスベラトロールは、認知機能改善の効果を期待する意見もありますが、実際に効果があるのでしょうか。飲んだ人の脳の状態と認知機能を調べる研究が行われました。

◆28日間のレスベラトロールで認知機能を評価

研究班は、18歳から30歳の人60人を対象として、対象者をレスベラトロールを飲むグループと、偽薬を飲むグループに分け、28日間飲み続けたときの変化を比較しました。

評価のため、1日目と28日目に脳血流の検査と、認知機能の試験として連続減算課題(繰り返し引き算を行う課題)、迅速視覚情報処理課題(画面に映し出された情報に素早く反応する課題)、3バック課題(連続で読み上げる文字が3つ前と同じであるときに反応する課題)が行われました。

 

◆認知機能に変化なし?

次の結果が得られました。

治療1日目にレスベラトロールにより見られた認知機能への影響は、連続減算課題の遂行がより正確で、しかし遅くなったことに限られていた。治療28日目の認知機能所見では、治療薬の服用前に、3バック課題の正確さに対してのみ、レスベラトロールの有益な効果が見られた。

レスベラトロールはまた治療1日目に、近赤外線スペクトロスコピーで評価された脳血流パラメータの変化を起こし、かつ治療28日目に収縮期血圧有意に増加させた。

レスベラトロールを飲んだグループで、1日目に脳血流の変化が見られ、28日目には血圧が上がっていました。1日目の連続減算課題が正確で遅く、28日目の3バック課題が正確になる変化がありましたが、ほかの認知機能の試験には偽薬と違いが見られませんでした。

研究班は「これらの結果はレスベラトロールによる短期的な脳血流に対する影響と、それにより意味のある認知機能への影響はないことを確認する」と結論しています。

 

この研究は若い人を対象として、28日間での変化を調べていますが、より年齢が高い人が長期間飲み続けた場合にどうなるかはこの結果だけからは明らかではありません。しかし、認知症予防の効果を積極的に期待させる結果は得られなかったと言うべきかもしれません。

執筆者

大脇 幸志郎

参考文献

The effects of chronic trans-resveratrol supplementation on aspects of cognitive function, mood, sleep, health and cerebral blood flow in healthy, young humans.

Br J Nutr. 2015 Nov

[PMID: 26344014]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。

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