2017.06.28 | ニュース

精巣のがん「セミノーマ」が治療後再発するとどうなる?

20か国185人のデータから
from Journal of clinical oncology : official journal of the American Society of Clinical Oncology
精巣のがん「セミノーマ」が治療後再発するとどうなる?の写真
(C) karelnoppe - Fotolia.com

精上皮腫(セミノーマ)は精巣のがんの一種です。抗がん剤治療が効きやすい一方、再発が多いという特徴があります。手術と抗がん剤で治療したあと再発した人の経過の分析が報告されました。

スイス、ノルウェーなど多国籍の研究班が、世界20か国の患者のデータを集めてセミノーマの経過を調べ、結果を専門誌『Journal of Clinical Oncology』に報告しました。

この研究は、ステージIのセミノーマに対して高位精巣摘除術(精巣を取り除く手術)と術後のカルボプラチン(抗がん剤)で治療したあと再発があった人を対象としています。

20か国の施設から、1987年1月から2013年8月までのデータが集められました。
 

185人のデータが集まりました。半数の人が53か月以上追跡されていました。92%の人が再発に対して抗がん剤で治療していました。

再発後の生存や2度目の再発について次の結果がありました。

28人の患者だけが2度目の再発を経験した。最終フォローアップ時点で、185人の患者のうち174人(94%)が無病生存していた。4人が有病だった。7人の患者は死亡した。うち3人は疾患進行による死亡だった。

追跡期間に2度目の再発があった人は185人のうち28人でした。追跡終了時点で再発の状態にあった人は4人でした。185人のうち174人は再発も治療された状態で生存していました
 

セミノーマの再発後の経過についての研究を紹介しました。再発があった人だけを対象としても、4年あまりの追跡期間を過ぎて生存していた人が多数を占める結果でした。

一般に、セミノーマは早い段階で発見されれば手術と抗がん剤が効きやすく、長期生存も期待しやすいとされています。

セミノーマなどの精巣腫瘍を経験する人はまれです。年齢では子供を含めて40歳未満の人に多く発生します。症状として精巣が痛みなく腫れて大きくなることなどから発見される場合があります。

若い男性にとって、精巣のがんの治療を続ける中で怖く感じることもあるかもしれません。しかし、効果的な治療はあります。主治医とよく相談して前向きに治療を考えてください。

執筆者

大脇 幸志郎

参考文献

Outcome of Men With Relapse After Adjuvant Carboplatin for Clinical Stage I Seminoma.

J Clin Oncol. 2017 Jan 10.

[PMID: 27893332]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。

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