皮膚がん防止には日焼け止めを毎日塗らないといけないのか?2016年5月までの研究状況

日焼けが気になる季節になりました。日光は皮膚がんの一部と関係しています。しかし、日光だけで皮膚がんの原因は説明できません。日焼け止めによって皮膚がんを予防する研究ではどんな結果が出ているかが調査されました。
◆2016年までの研究報告を検索
ここで紹介する研究では、皮膚がんのうち大部分を占める基底細胞がんと皮膚扁平上皮がん(有棘細胞がん)が対象とされました。
研究班は、文献を収集する方法により、日焼け止めなどの予防策で基底細胞がん・皮膚扁平上皮がんを防ぐ効果を調べた研究としてどのようなものがあるか、また結果としてがんが減っているかを調べました。
文献データベースの検索により、2016年5月までの研究報告が調べられました。
◆日焼け止めを毎日塗っても基底細胞がん・皮膚扁平上皮がんは減らなかった
条件に当てはまる研究は1件だけ見つかりました。見つかった研究ではオーストラリアの1,621人が対象となり、日焼け止めを毎日塗るグループと自分の判断で塗るグループに分けられて、以後4.5年間に基底細胞がんと皮膚扁平上皮がんが発生した人数を比較されていました。
次の結果がありました。
日焼け止めを毎日使用する場合と自由裁量で使用する場合を比較したとき、基底細胞がんが発生した参加者の人数(対象者1,621人、リスク比1.03、95%信頼区間0.74-1.43)および皮膚扁平上皮がんが発生した参加者の人数(対象者1,621人、リスク比0.88、95%信頼区間0.50-1.54)に差が見られなかった。
どちらのグループでも、基底細胞がんと皮膚扁平上皮がんが発生した人の数に違いがありませんでした。
日焼けで痛い、かゆい思いをしないために日焼け止めは大切ですが、「いつでも日焼け止めを使い続けなければ皮膚がんになる」とまでは心配しなくていいようです。
執筆者
Sun protection for preventing basal cell and squamous cell skin cancers.
Cochrane Database Syst Rev. 2016 Jul 25.
[PMID: 27455163]※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。