◆フランスで4万人の健康な女性を追跡
ここで紹介する研究は、フランスで1993年から2008年に行われた追跡調査のデータを解析し、食事によるフラボノイド摂取量の長期的な影響を検討しています。
健康な40,574人の女性が対象となり、食事の聞き取り調査によってフラボノイドの摂取量が計算されました。
フラボノイドはブルーベリー、玉ねぎ、緑茶、そばなどに多く含まれています。
◆フラボノイドの摂取量が多い女性に高血圧の発生が少ない
次の結果が得られました。
フラボノール摂取量が最も多い5分位群の女性は、最も少ない5分位群の女性に比べて高血圧症の率が10%低かった(ハザード比0.90、95%信頼区間0.84-0.97、Ptrend=0.031)。
総フラボノイド摂取量に対する負の関連が同程度の強さで観察された。
フラボノイドの摂取量が最も多い女性のうちでは、新たに高血圧になる割合が少なくなっていました。フラボノイドに含まれる物質の種類ごとに見ると、フラボノール、アントシアニン、プロアントシアニンポリマーに統計的な関連が見られました。
フラボノイドの効果を報告した研究は多数あります。
フラボノイドを積極的に摂ることで何かの効果が期待できるかもしれませんが、食事にはまずバランスが大切です。炭水化物・脂肪・タンパク質に加えて、ビタミンやミネラルのバランスが取れた食生活を送る中で、フラボノイドを取り込むことも考えてみてください。
執筆者
※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。