2016.06.03 | ニュース

赤ちゃんの「おくるみ」は大丈夫?乳幼児突然死症候群との関係

4件の研究報告から
from Pediatrics
赤ちゃんの「おくるみ」は大丈夫?乳幼児突然死症候群との関係の写真
(C) katrinaelena - Fotolia.com

1歳未満の乳児をうつぶせに寝かせていると突然死が多くなるため、仰向けに寝かせるよう勧められています。布でくるんで寝かせることが突然死と関係するのか、これまでに研究された結果がまとめられました。

◆布でくるんでも安全?

健康だった乳児が突然死亡し、死因を調べてもわからない場合を乳幼児突然死症候群SIDS)と呼びます。統計から、うつぶせに寝かせることや、乳児がいる場所で喫煙する人がいることで、乳幼児突然死症候群の危険性が少し高くなることが知られています。

ここで紹介する研究は、乳児を布でくるんで寝かせることに着目しています。

布でくるむことは子どもを落ち着かせ、寝かせる狙いで日本でも「おくるみ」「おひなまき」などと呼ばれて広く行われています。

研究班は、過去に報告された研究結果を集め、布でくるむことと乳幼児突然死症候群の関連について、どんな結果が示されているかを調べてまとめたものです。

 

◆一部の研究で関連あり

一定の基準を満たす研究が4件見つかりました。4件すべてのデータを統合して解析すると、全体として布で巻くことと乳幼児突然死症候群に統計的な関連はありませんでした。

しかし、一部の研究では関連があり、布で巻いたときのほうが乳幼児突然死症候群が多いとされていました。特にうつぶせに寝かせたときに大きな違いがあったと報告されていました。

また、一部の研究で、生後6か月を過ぎた子どもで特に大きな違いがあるとされていました。

 

これまでの研究結果ははっきりしないものでしたが、一部で関連ありとされていることは注意するべきことかもしれません。

泣く子どもを寝かしつけるのはとても大変です。うまく落ち着かせられる工夫をしなければ、親の負担も大きくなってしまうでしょう。しかし、うつぶせには寝かせないことが一般に言われるようになったのと同じように、今後「おくるみ」についても事実が確かめられ、意見がまとまってくるかもしれません。

現時点では布で巻くことが安全とも危険とも言い切れない状況ですが、少なくともうつぶせに寝かせない、近くでタバコを吸わないなどのすでに指摘されている注意を守り、なるべく長い時間目を離さないようにして、見守ってあげましょう。

執筆者

大脇 幸志郎

参考文献

Swaddling and the Risk of Sudden Infant Death Syndrome: A Meta-analysis.

Pediatrics. 2016 May 9. [Epub ahead of print]

http://pediatrics.aappublications.org/content/early/2016/05/05/peds.2015-3275..info

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。

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