2016.04.08 | ニュース

魚介類をたくさん食べると骨粗鬆症リスクは変わるのか?

韓国人とアメリカ人を対象とした研究

from Nutrients

魚介類をたくさん食べると骨粗鬆症リスクは変わるのか?の写真

オメガ3脂肪酸を含む魚は健康にいいといわれています。では、魚や貝を食べることは、骨粗鬆症のリスクにどのような影響を及ぼすのでしょうか。韓国人とアメリカ人について調査が行われました。

◆50歳以上の男女を対象に

2008~2011年に行われた韓国の国民健康栄養調査に参加した韓国人と2007~2010年に行われた米国の国民健康栄養調査に参加したアメリカ人のデータを研究に使用しました。そのうち、50歳以上の男性と50歳以上の閉経後の女性を選び、韓国人7,154人とアメリカ人2,658人を対象としました。

 

◆魚や貝で骨粗鬆症リスクが軽減

以下のような結果がありました。

韓国人の場合、同様に、多変量ロジスティック回帰分析では、貝および魚の摂取と骨粗鬆症のリスクに有意な関連性を示したが、アメリカ人では関連が見られなかった。

韓国の場合、魚や貝の摂取が多くなると、骨粗鬆症になるリスクが減るという関係性が見られましたが、アメリカでは見られませんでした。

 

魚や貝は身近な食材です。また、一般的に、さまざまな面で体に良いともいわれています。お隣の韓国のデータでは、魚介類を多く食べる人に骨粗鬆症が少なかったという結果でした。ほかの原因が関係している可能性もあるため、このデータだけで魚介類を食べれば骨が丈夫になるとは言い切れませんが、魚介類を多く食べていることは、全体として骨粗鬆症になりにくい状態にあることの目安になるかもしれません。

食事に魚介類を積極的に取り入れてみるのもいいかもしれません。

執筆者

後藤由佳利

参考文献

The Association between the Consumption of Fish/Shellfish and the Risk of Osteoporosis in Men and Postmenopausal Women Aged 50 Years or Older.

Nutrients. 2016 Feb 25.

[PMID: 26927165]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。

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