てんかんの薬、ペランパネル追加で改善あり、発作ゼロになる人も
てんかんには非常に多くの種類があり、治療薬の効き方も人によって違います。ほかの薬で十分に治療できない人を対象に、ペランパネルを追加することで改善が得られたことが報告されました。
◆以前の治療にペランパネルを追加
この研究では、局所性てんかんに対してほかの薬の治療を受けたにもかかわらず症状が続いている人22人が対象となりました。対象者は以前に受けていた治療に加えてペランパネルを追加で使う治療を受け、経過を記録されました。
◆9.1%は発作ゼロ、副作用も
次の結果が得られました。
すべての患者に、深刻な治療抵抗性の局所性てんかんがあった(86%がペランパネル開始前に2種類以上の抗てんかん薬を使用していた。40%は手術を受けていたか検討されていた。7人は迷走神経刺激を受けていた)。ペランパネル開始後12か月で、維持率は54.5%、応答率は27.2%であり、うち9.1%の患者は
発作 がなくなっていた。
参加者のうち27.2%に、ペランパネルを使い始めて12か月で何らかの改善が見られました。9.1%の人は発作がない状態を達成していました。
副作用について次の結果が見られました。
最も頻繁に見られた副作用は疲労感、行動変化(主に攻撃性)、ふらつきであり、59.1%の患者から報告され、対象者の31.8%がペランパネル中止に至った。
疲労感、攻撃的な行動、ふらつきなどの副作用が見られました。対象者の31.8%は、研究期間中にペランパネルを中止していました。
研究班は「追加治療としてのペランパネルは、深刻な治療抵抗性の局所性てんかんがある患者において臨床上意義のある改善を達成しうる」と結論しています。
執筆者
Perampanel as add-on treatment in refractory focal epilepsy. The Dianalund experience.
Acta Neurol Scand. 2016 Jan 13. [Epub ahead of print]
[PMID: 26763771]※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。