2016.03.05 | ニュース

卵は無罪?コレステロールが多い食事と動脈硬化の関係

フィンランド1,032人のデータから
from The American journal of clinical nutrition
卵は無罪?コレステロールが多い食事と動脈硬化の関係の写真
(C) alex9500 - Fotolia.com

血液の中にコレステロールが多い状態(脂質異常症)が続くと、心筋梗塞などの病気が多くなります。しかし、食べ物に含まれるコレステロールの量がそのまま血液に反映されるわけではありません。食事と心臓の状態の関係が調査されました。

◆コレステロール、卵と動脈硬化の関係

コレステロールはいろいろな食品に含まれます。卵もコレステロールを多く含んでいます。血液の中のコレステロールは長年のうちに動脈の壁の中に取り込まれ、動脈硬化を起こします。心臓に血液を送る冠動脈が動脈硬化により狭くなってしまった冠動脈疾患の状態は、心筋梗塞狭心症の原因になります。

この研究は、フィンランドの42歳から60歳の男性1,032人を対象にした調査データを使い、統計解析を行いました。食事調査からコレステロールの摂取量と卵の摂取量を調べ、動脈硬化の指標として、冠動脈疾患の発症、頸動脈の壁の厚さを調べました。

 

◆コレステロールに関連なし

次の結果が得られました。

卵またはコレステロールの摂取量は、冠動脈疾患のリスクと関連がなかった。

卵またはコレステロールの摂取量は、頸動脈内膜中膜複合体厚とも関連がなかった。

卵の摂取量、コレステロールの摂取量ともに、冠動脈疾患とも、頸動脈の壁の厚さとも統計的な関連が見られませんでした

 

食事のコレステロール量は、脂質異常症の対策として重要ではないのかもしれません。なお厚生労働省による「日本人の食事摂取基準(2015年版)」では、以前は指定されていたコレステロール摂取量の目標量が撤廃されています。

「日本人の食事摂取基準(2015年版)」(PDF)

http://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-10904750-Kenkoukyoku-Gantaisakukenkouzoushinka/0000041955.pdf

執筆者

大脇 幸志郎

参考文献

Associations of egg and cholesterol intakes with carotid intima-media thickness and risk of incident coronary artery disease according to apolipoprotein E phenotype in men: the Kuopio Ischaemic Heart Disease Risk Factor Study.

Am J Clin Nutr. 2016 Feb 10. [Epub ahead of print]

[PMID: 26864369]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。

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