2015.08.13 | ニュース

総コレステロールが高いと心筋梗塞のリスクが3倍以上に

日本の研究チームが39,242名を10年間追跡調査

from Atherosclerosis

総コレステロールが高いと心筋梗塞のリスクが3倍以上に の写真

心筋梗塞に関するガイドラインでは、心筋梗塞の危険因子として脂質異常症(高脂血症)が挙げられています。そこで引用されている、日本人を対象に総コレステロール値と冠動脈疾患の関係を報告した2007年の論文を紹介します。

◆10年間の追跡調査で冠動脈疾患による死亡と総コレステロール値の関連を検証

研究チームは、40-79歳の39,242名を10年間追跡し、総コレステロール値と脳卒中と冠動脈疾患による死亡との関連を検証しました。

 

◆総コレステロール値と冠動脈疾患に関連あり

以下のことを報告しました。

血清コレステロール値が6.72mmol/l(260mg/dl)以上の人では、冠動脈疾患による死亡リスクは、4.14mmol/l(160mg/dl)未満の人よりも有意に高かった。

総コレステロール値が260mg/dl以上であると、160mg/dl未満の人と比べて、冠動脈疾患による死亡リスクが約3.7倍高かったという結果でした。

 

これまで、いくつかの心筋梗塞につながりうる要因を紹介してきました。喫煙、高血圧、糖尿病、脂質異常症のどれかに当てはまる人は、注意が必要かもしれません。治療については別の研究を紹介する予定です。

執筆者

Shuhei Fujimoto

参考文献

Serum total cholesterol levels and risk of mortality from stroke and coronary heart disease in Japanese: the JACC study.

Atherosclerosis. 2007 Oct

[PMID: 16970954]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。

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