週4回食べる人で高血圧が少なかった5つの食品
野菜や果物は血圧を下げると言われています。中でも特に関係しているものがあるのでしょうか。18万人を超える人の長期間のデータから、統計的に関連が見られた食品が報告されました。
◆18万人の食習慣を解析
研究班は、アメリカで行われた大規模研究3件からデータを集め、合計187,453人の対象者について解析を行いました。野菜、果物の消費量と高血圧症の頻度の関連を調べました。
◆ブロッコリー、にんじん、大豆、レーズン、リンゴが関係?
次の結果が得られました。
生食果物の総消費が週4食以下の参加者と比べて、週4食以上の参加者で高血圧症のプールしたハザード比は0.92(95%信頼区間0.87-0.97)であり、野菜の総消費が週4食以上の参加者では0.95(0.86-1.04)だった。
ブロッコリー、人参、豆腐を含む大豆食品、干しぶどう、リンゴの消費が週4食以上であることは(月1食未満と比べて)、高血圧症のリスク低下と関連した。
果物、野菜ともに、週4食以上食べる人で高血圧が少なくなっていました。食品ごとに見ると、ブロッコリー、にんじん、大豆食品、レーズン、リンゴを週4食以上食べる人で、それぞれ月1食未満の人と比べて高血圧が少なくなっていました。
やはり野菜や果物は血圧には良いようです。
ただし、この研究の方法では、ほかの原因が関係していた可能性も否定しきれません。たとえば個別の食品についての結果は週4食以上と月1食未満の比較ですが、にんじんを月に1回も食べない食習慣はほかの面でもかなり偏っていたかもしれません。
ここで挙がった食品をひとつの目安にすることで、全体としてバランスのいい健康的な食事につながるかもしれません。
執筆者
Fruit and Vegetable Consumption and the Incidence of Hypertension in Three Prospective Cohort Studies.
Hypertension. 2016 Feb.
[PMID: 26644239]※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。