アキレス腱損傷では保存療法と手術のどちらがよいか
アキレス腱を損傷した後の治療には、痛み止めとギプス固定を行った後装具を用いる保存療法と、損傷した腱を縫い合わせる手術療法があります。今回、保存療法と手術療法のどちらが望ましいかについて過去の文献を調査しました。
◆過去の9文献を調査
アキレス腱損傷患者に対する治療は、
◆リハビリをすれば保存療法でも手術と同等の効果?
調査の結果、以下が示されました。
機能的リハビリテーションを用いた場合、
保存的 介入は、他の合併症 の発生を軽減しながら、手術治療と再発、関節の動き、ふくらはぎの周径、および機能的アウトカムが同等であった。
この結果は、アキレス腱の損傷後の保存療法は、リハビリテーションの実施により、手術と同等の効果が得られる可能性を示しています。
今回の結果から、アキレス腱損傷後にリハビリテーションを行うと、手術を行わなくても手術と同等の効果が得られる可能性が示されました。手術と同等の効果を得るためには、リハビリテーションの強度や内容による可能性もあるため、専門のリハビリテーションでの治療を行うことで、良い結果に結び付くかもしれません。
執筆者
Surgical Versus Conservative Intervention for Acute Achilles Tendon Rupture: A PRISMA-Compliant Systematic Review of Overlapping Meta-Analyses.
Medicine (Baltimore). 2015 Nov.
[PMID: 26559266]※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。