2015.12.19 | ニュース

妊娠中の喫煙で子どものADHDは増えるのか?

注意欠如・多動性障害(ADHD)との関連性を検証

from Journal of child psychology and psychiatry, and allied disciplines

妊娠中の喫煙で子どものADHDは増えるのか? の写真

妊娠中の喫煙は、子どもの身体にどのような影響があるのでしょうか。今回の研究では、妊娠中の喫煙と注意欠如・多動性障害(ADHD)の関連性を検証しました。

◆妊娠中の喫煙とADHDの関連性は?

今回の研究では、デンマークの調査に登録された968,665人を対象に、多動性障害(HKD)またはADHDと診断を受けた子どもの母親の喫煙状況を調査しました。

 

◆妊娠中の喫煙は子どものADHDに関連するが、兄弟姉妹で比較するとそうとも言えない

以下の結果が得られました。

伝統的なコホート解析を使うと、妊娠中の喫煙と子どものADHDに期待通りの関連性が認められた(調整済みハザード比2.01、95%信頼区間1.94-2.07)。

しかし、兄弟姉妹解析を行うと、このような強い関連性は認められなかった(ハザード比1.07、95%信頼区間0.94-1.22)。

妊娠中に喫煙をしている母親は子どもがADHDを発症する危険性が高いものの、兄弟姉妹で比較すると、関連性は低いという結果でした。

筆者らは「我々の結果から見ると、過去に行われた多くの疫学研究で見られた強い関連性は、母親の喫煙と母親の遺伝的なADHD素因または共有した家族環境の間に強い関係性があったためである可能性がある」と述べています。

 

これまで言われてきた母親の喫煙とADHDの関連性は、喫煙自体の直接的な関連性よりも、その他の要因が関わっている可能性があると結論付けている研究でした。このような研究から、将来ADHDの根本的な原因が解明されるかもしれません。

執筆者

Shuhei Fujimoto

参考文献

The risk of attention deficit hyperactivity disorder in children exposed to maternal smoking during pregnancy - a reexamination using a sibling design.

J Child Psychol Psychiatry. 2015 Oct 28

[PMID: 26511313]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。

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