2015.12.09 | ニュース

血糖値の変化に敏感な物質が少ないと心臓の病気になりやすい

11,106人を分析
from Diabetes
血糖値の変化に敏感な物質が少ないと心臓の病気になりやすい の写真
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糖尿病は心筋梗塞などの心血管疾患と関連していると言われています。今回の研究では、血糖値の変化を指標のひとつである1,5アンヒドログルシトール(1,5-AG)の値と心血管疾患およびその死亡率との関連性を検証しました。

◆1,5-AG値と心血管疾患の関連性を検証

1,5-AGは、糖の一種です。血中の血糖値が高い状態が続くと、1,5-AGの血中濃度は下がり、血糖値が低い状態が続くと1,5-AGの血中濃度は上がると言われています。 糖尿病の指標としてよく用いられるヘモグロビンA1cとの違いは、ヘモグロビンA1cが最近1か月程度の血糖値を反映するのと比べ、1,5-AGは数日程度の血糖値の変化を反映することが挙げられます。

今回の研究では、糖尿病患者11,106人を対象に、1,5-AGと心筋梗塞脳梗塞心不全などの心血管疾患との関連性を検証しました。

 

◆1,5-AGが低いと心血管疾患を発症する危険性が増える

以下の結果が得られました。

1,5-AGが6μg/ml以上であり、糖尿病がなかった人と比べて、糖尿病で1,5-AGが6.0μg/ml未満の人では、冠動脈疾患(ハザード比3.85、95%信頼区間3.11-4.78)、脳卒中(ハザード比3.48、95%信頼区間2.66-4.55)、心不全(ハザード比3.50、95%信頼区間2.93-4.55)、死亡(ハザード比2.44、95%信頼区間2.11-2.83)のリスクが増大した。

糖尿病で1,5-AGの濃度が低いと、冠動脈疾患、脳卒中心不全発症する危険性が3倍以上高くなり、死亡する危険性は2倍以上でした

 

これまで注目されてきた、血糖値やヘモグロビンA1cに加えて、このような値に注目することで病気の危険性を知ることができるかもしれません。

執筆者

Shuhei Fujimoto

参考文献

Association of 1,5-anhydroglucitol with cardiovascular disease and mortality.

Diabetes. 2015 Sep 22

[PMID: 26395741]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。

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