睡眠時無呼吸症候群に有効な治療法とは?
睡眠時無呼吸症候群は、いくつかの原因により眠っているうちに呼吸が弱くなったり一定の時間停止する病気です。今回の研究では、睡眠時無呼吸症候群に対する治療法の有効性を検証しました。
◆睡眠時無呼吸症候群に対するCPAPと下顎デバイスの有効性を検証
睡眠時無呼吸症候群の治療法として、鼻や口から空気を送り込み気道を広げるCPAP(シーパップ)、下の顎を前に出すようにすることで気道を広げる装置(下顎前方デバイス)などがあります。
今回の研究では、過去の67の研究をまとめ、睡眠時無呼吸症候群の中でも一般的な閉塞性睡眠時無呼吸症候群に対するCPAPと下顎前方デバイスの有効性を検証しました。
◆CPAPや下顎前方デバイスは眠気を改善する
以下の結果が得られました。
何もしない対照群と比較して、CPAPの実施はエプワース眠気尺度で2.5ポイント(95%信頼区間2.0-2.9)、下顎前方デバイスは1.7ポイント(95%信頼区間1.1-2.3)の減少と関連していた。
CPAP、下顎前方デバイスの使用と、日常生活における眠気の改善と関連しているという結果でした。
睡眠時無呼吸症候群は、呼吸が止まるだけではなく、呼吸が止まることで起きる血圧の変化や心臓への負担などにより、心臓の病気との関連性も報告されています。このような治療法により、改善されることを期待します。
執筆者
Comparison of the effects of continuous positive airway pressure and mandibular advancement devices on sleepiness in patients with obstructive sleep apnoea: a network meta-analysis.
Lancet Respir Med. 2015 Nov
[PMID: 26497082]※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。