2015.11.27 | ニュース

パーキンソン病のバランスにヨガと筋トレはどちらが効く?

ランダム化比較試験により検証

from Archives of physical medicine and rehabilitation

パーキンソン病のバランスにヨガと筋トレはどちらが効く? の写真

パーキンソン病ではバランス障害や歩行障害といった運動の障害がよく見られます。今回は、パーキンソン病の運動障害にヨガと筋力トレーニングのどちらが有効か検証した研究を紹介します。

◆ヨガと筋トレはどちらが効果あり?

今回の研究では、パーキンソン病患者41人を、ヨガを行う群、筋力トレーニングを行う群、運動を行わない群の3群にランダムに分けました。ヨガ、筋力トレーニングは、週に2回、12週間行いました。

 

◆ヨガも筋トレも効果は変わらない

以下の結果が得られました。

[...]、どちらの群も、Unified Parkinson's Disease Rating Scale、Berg バランススケール、Mini-Bestest、Timed Up and Goテスト、より影響が少ない側の機能的リーチテスト、10m歩行テスト(通常速度、最大速度)、レッグプレスの筋力1RMとピーク値が、対照群よりも有意に改善していたが、ヨガと筋力トレーニングに差は見られなかった。

パーキンソン病に対するヨガと筋トレは、何もしないよりも、バランスや歩行能力を改善するという結果でしたが、ヨガと筋トレの間に差は認められませんでした。

 

パーキンソン病のバランス障害や歩行障害に対する治療法は、様々なものが報告されています。どのような方法がより効果的か更に検証されることで、今後リハビリテーションの選択肢が増えていくかもしれません。

執筆者

Shuhei Fujimoto

参考文献

Comparative Impact of Power Training and High-Speed Yoga on Motor Function in Older Patients with Parkinson's Disease.

Arch Phys Med Rehabil. 2015 Nov 4

[PMID: 26546987]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。

▲ ページトップに戻る