2015.10.23 | ニュース

乳がんの疲労感は術後の放射線療法に筋力トレーニングを加えるとより改善

ランダム化比較試験により検証
from Annals of oncology : official journal of the European Society for Medical Oncology / ESMO
乳がんの疲労感は術後の放射線療法に筋力トレーニングを加えるとより改善 の写真
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乳がん患者の疲労感は生活の質(QOL)を低下させます。今回の研究では、乳がんの治療に筋力トレーニングを加えることで、疲労が改善するか検証しました。

◆筋力トレーニングを行う群と対照群にランダムに振り分け

乳がんステージ0から3の患者160人を、術後の放射線療法に加えて筋力トレーニングを行う群と、術後の放射線療法の期間にリラクセーション治療を行う群(対照群)にランダムに分けました。

筋力トレーニングは、8種類のマシントレーニングを、1週間に2回、12週間実施しました。

 

◆放射線療法に加えて筋力トレーニングを行うと、疲労感が改善

以下の結果が得られました。

155人の患者を対象としたITT解析により、運動を行った群で群間の差の平均が有意に良好であったものは、全体的な疲労感(p=0.044)、特にサブスケールの身体疲労[差の平均-0.8、95%信頼区間-1.5から-0.2、p=0.013]であったが、感情(p=0.91)や認知的疲労感(p=0.65)では有意でなかった。

乳がんの手術後に放射線療法に加えて筋力トレーニングを行うと、疲労感がより改善するという結果でした。また、筋力トレーニングを行うことによる、ケガや重篤な症状は見られませんでした。

 

以前に、乳がん患者の生活の質(QOL)には有酸素トレーニングが有効であるという研究を紹介しました。今回は筋力トレーニングの効果を検証したものですが、このような研究も含め、乳がん患者のQOLを向上する手法が確立されていくことを期待します。

執筆者

Shuhei Fujimoto

参考文献

Randomized, controlled trial of resistance training in breast cancer patients receiving adjuvant radiotherapy: results on cancer-related fatigue and quality of life.

Ann Oncol. 2014 Nov

[PMID: 25096607]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。

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