乳がんの疲労感は術後の放射線療法に筋力トレーニングを加えるとより改善
乳がん患者の疲労感は生活の質(QOL)を低下させます。今回の研究では、乳がんの治療に筋力トレーニングを加えることで、疲労が改善するか検証しました。
◆筋力トレーニングを行う群と対照群にランダムに振り分け
乳がんの
筋力トレーニングは、8種類のマシントレーニングを、1週間に2回、12週間実施しました。
◆放射線療法に加えて筋力トレーニングを行うと、疲労感が改善
以下の結果が得られました。
155人の患者を対象としたITT解析により、運動を行った群で群間の差の平均が
有意 に良好であったものは、全体的な疲労感(p=0.044)、特にサブスケールの身体疲労[差の平均-0.8、95%信頼区間-1.5から-0.2、p=0.013]であったが、感情(p=0.91)や認知的疲労感(p=0.65)では有意でなかった。
乳がんの手術後に放射線療法に加えて筋力トレーニングを行うと、疲労感がより改善するという結果でした。また、筋力トレーニングを行うことによる、ケガや重篤な症状は見られませんでした。
以前に、乳がん患者の生活の質(
執筆者
Randomized, controlled trial of resistance training in breast cancer patients receiving adjuvant radiotherapy: results on cancer-related fatigue and quality of life.
Ann Oncol. 2014 Nov
[PMID: 25096607]※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。