2015.10.19 | ニュース

首が硬くなるのは非外傷性くも膜下出血の徴候か?

オランダの研究チームが247人を分析
from Journal of the neurological sciences
首が硬くなるのは非外傷性くも膜下出血の徴候か? の写真
(C) dalaprod - Fotolia.com

くも膜下出血の症状のひとつとして、首の筋肉が硬く、首を曲げにくくなること(項部硬直)があります。今回は、非外傷性くも膜下出血の可能性を確かめる診察として、項部硬直がどの程度役に立つか検証しました。

◆発症後の項部硬直の状態と非外傷性くも膜下出血の関係を検証

くも膜下出血は、外傷によるもの(外傷性)と外傷によらないもの(または原因が不明であるもの、非外傷性)に分けられます。非外傷性くも膜下出血では、意識が比較的保たれている場合だと、原因がわからない分、発見が遅れる場合があります。

そこで今回の研究では、項部硬直の診察によって、くも膜下出血を見つけ出すためにどの程度診断の役に立つかを調査しました。

今回の研究は、2005年から2013年の間にくも膜下出血の疑いがあった患者247人を対象に行われました。項部硬直の診察は、最初の症状が現れてから6時間以内と、6時間以上72時間以内の2つの時点で行われ、項部硬直の有無と非外傷性くも膜下出血の有無の関係を検証しました。

 

◆6時間以内に項部硬直が見られる人のうち非外傷性くも膜下出血があったのは90%

以下の結果が得られました。

発症から6時間以内に神経学的検査で項部硬直があると、陽性的中率は90%(95%信頼区間78%-97%)、陰性的中率は69%(95%信頼区間59%-78%)であった。

発症から6時間以上72時間以内では、陽性的中率は76%(95%信頼区間58%-89%)、陰性的中率は91%(95%信頼区間78%-98%)であった。

症状が始まって6時間以内に項部硬直が見られた場合、そのうち90%の人に非外傷性くも膜下出血があり、6時間以上72時間以内で項部硬直が見られた場合では76%に非外傷性くも膜下出血がありました

また、6時間以内に項部硬直が見られなかった場合、69%の人は非外傷性くも膜下出血がないが31%の人には非外傷性くも膜下出血があり、6時間以上72時間以内で項部硬直が見られなかった場合、実際は非外傷性くも膜下出血があった人は9%でした。

 

項部硬直が見られた場合は非外傷性くも膜下出血である可能性が大きいですが、見られなかった場合にも非外傷性くも膜下出血の可能性は無視できないという結果でした。非外傷性くも膜下出血の可能性が高い場合には、画像検査などを行い診断を確定するため、その前に行う診察として有用かもしれません。

執筆者

Shuhei Fujimoto

参考文献

Time-dependent test characteristics of neck stiffness in patients suspected of nontraumatic subarachnoid haemorrhage.

J Neurol Sci. 2015 Aug 15

[PMID: 26115913]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。

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