2015.09.30 | ニュース

心筋梗塞患者の生活習慣改善を携帯電話のメッセージで支援

ランダム化比較試験により検証

from JAMA

心筋梗塞患者の生活習慣改善を携帯電話のメッセージで支援の写真

心筋梗塞後の生活習慣の改善は、再発予防などに重要であると言われています。今回の研究は、心筋梗塞患者に対し、生活習慣を改善するためのメッセージを送ることで、血液検査値や身体活動にどのような影響があるか検証しました。

◆生活習慣改善のメッセージを送る群と通常のケアを受ける群に振り分け

心筋梗塞などの冠動脈疾患を発症した患者710人を、生活習慣の改善に関するメッセージを送られる群と通常ケアを受ける群の2群にランダムに分けました。

生活習慣の改善に関するメッセージは、喫煙や運動などの生活習慣についてセミオーダーメイドのメッセージを作成し、6か月にわたって1週間に4通送りました。

 

◆生活習慣改善メッセージは血液検査値の改善に有効

以下の結果が得られました。

6ヶ月時点で、LDLコレステロール値は、収縮期血圧とBMIの減少と同時に、介入群の対象で有意に低くなり、身体活動は有意に増加し、喫煙は有意に減少した。

心筋梗塞患者に対し生活習慣に関するメッセージを送ることで、身体活動が増加し、喫煙が減少するという生活の改善が見られました。検査値では、LDLコレステロール値、最高血圧、BMIが改善しました。

 

心臓の病気は、その後の生活習慣の改善で再発予防が可能な場合もあり、逆に気をつけていないと再発する可能性も高くなります。自分ではわかっていてもなかなかできない生活習慣の改善ですが、このようにメッセージを受け取ることで、少し気をつけることができるのであれば有用かもしれません。

執筆者

Shuhei Fujimoto

参考文献

Effect of Lifestyle-Focused Text Messaging on Risk Factor Modification in Patients With Coronary Heart Disease: A Randomized Clinical Trial.

JAMA. 2015 Sep 22-29

[PMID: 26393848]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。

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