2015.09.16 | ニュース

「西洋型」の食事をしている人は海馬が小さい!食事の主成分分析とMRIの関連

オーストラリア60歳以上255人の観察研究
from BMC medicine
「西洋型」の食事をしている人は海馬が小さい!食事の主成分分析とMRIの関連の写真
(C) Peter Atkins - Fotolia.com

食事が認知機能に影響するという説があります。オーストラリアの60歳以上の人を対象とした調査データの解析から、「西洋型」と名付けられた食事のパターンが多い人で、脳のうち認知機能に関わるとされる部分が小さい傾向が報告されました。

◆野菜・焼き魚 vs ハンバーガー・フライドポテト

研究班は、オーストラリアで過去に行われた健康調査のデータから、60歳から64歳で、食事内容の質問票に答え、脳MRIの検査を受けた人255人の情報を取り出しました。

食事内容のパターンを、主成分分析という統計手法によってまとめたところ、生野菜、果物、焼き魚などを特徴とする「倹約型」と、ハンバーガー、フライドポテト、ソフトドリンクなどを特徴とする「西洋型」という2種類のパターンが見いだされ、それぞれの対象者の食事内容はこれらのバランスとして評価されました。

脳MRIから、認知機能に関わるとされる海馬の容積が計算され、左右に1か所ずつある海馬のそれぞれについて調べられました。

 

◆「西洋型」では海馬が小さい

次の結果が得られました。

健康的な「倹約型」食事パターンが標準偏差分増加するごとに、左海馬容積が45.7mm3(標準誤差22.9mm3)大きいことと関連があり、健康的でない「西洋型の」食事パターンのより多い消費は(独立に)52.6mm3(標準誤差26.6mm3)小さい左海馬容積と関連があった。

海馬容積は時間を追って減少したが、食事パターンがこの減少に影響するという証拠は見られなかった。

「倹約型」のパターンが多い人では左の海馬が大きく、「西洋型」のパターンが多い人では左の海馬が小さい傾向が見られました。対象者全体に、年とともに海馬が小さくなる傾向が見られましたが、この変化には食事パターンによる違いは見られませんでした。

研究班は「知る限り、この研究は初めて人間に対して、以前に動物モデルで観察されていたデータと整合的な食事と海馬容積の関連を示したものである」と結んでいます。

 

認知症予防を目指して、食事による影響についてさまざまな研究が行われています。この結果は、食事の脳に対する影響についてさらに研究を進めるための手掛かりになるかもしれません。

執筆者

大脇 幸志郎

参考文献

Western diet is associated with a smaller hippocampus: a longitudinal investigation.

BMC Med. 2015 Sep 8

[PMID: 26349802]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。

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