唐辛子が認知症と糖尿病に及ぼす効果とは?韓国の研究班の報告

アルツハイマー病の治療は確立されておらず、治療法とともに予防法が模索されています。韓国などの研究班が、実験的にアルツハイマー病を誘発したラットに唐辛子の抽出物を食べさせたところ、記憶能力の低下が少なくなったことを報告しました。
◆アルツハイマー病ラットに唐辛子抽出物
研究班は、糖尿病ラットの脳に、アルツハイマー病の
アルツハイマー病ラットは4群に分けられ、脂肪を多くしたエサに混ぜてそれぞれ辛味が弱い唐辛子の抽出物、辛味が中程度の唐辛子の抽出物、辛味が強い唐辛子の抽出物、デキストリン(対照)を食べさせられました。
◆記憶能力テストに影響
辛味が中程度または強い唐辛子の抽出物を食べたラットでは、脳にβアミロイドの沈着が少なく、記憶能力を調べるテストの成績悪化が少なくなっていました。
また、唐辛子の抽出物を食べたラットでは、食後の
研究班は「これらの結果は、唐辛子の消費が年齢に関連する記憶障害を予防するために有効な介入となりうることを示唆する」と結論しています。
唐辛子は韓国だけでなく日本でも身近な食材です。動物実験の結果が人間に当てはまるかどうかはわかりませんが、今後の研究で何かの効果が示されることがあれば、食事の参考になるかもしれません。
執筆者
Red peppers with moderate and severe pungency prevent the memory deficit and hepatic insulin resistance in diabetic rats with Alzheimer's disease.
Nutr Metab (Lond). 2015 Mar 8
[PMID: 25755673]
※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。