◆1歳未満の子どもの感染源を推定
研究班は、2006年から2013年の間に百日咳のデータベースに登録された1歳未満の子どもの例を調べ、発症の20日前から7日前に子どもと接触があった百日咳の人を感染源とみなして集計しました。
◆兄弟姉妹が最多
次の結果が得られました。
計1,306例の新生児の症例が同定された。24.2%が2か月未満だった。569症例で感染源が同定された。
感染源の66%より多くが肉親であり、最も多くは兄弟姉妹(35.5%)、母親(20.6%)、父親(10.0%)だった。2008年以降に兄弟姉妹が優勢となるまでは、母親が多かった。
見つかった子どもの百日咳の例のうち、569例で感染源を推定することができ、そのうち35.5%が兄弟姉妹で最も多くを占めていました。2007年までは母親が最多でしたが、2008年以後は兄弟姉妹が最多でした。
研究班は「過去の研究と対照的に、このデータは新生児に感染する最も大きな原因はいまや兄弟姉妹であることを示唆する」と述べています。
百日咳には予防のためのワクチンがありますが、もし家族の誰かがかかってしまったときには、家族の中で移ることを考えて対策することが大事です。
執筆者
Sources of Infant Pertussis Infection in the United States.
Pediatrics. 2015 Sep 7 [Epub ahead of print]
[PMID: 26347437]※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。