2015.09.11 | ニュース

導線のないペースメーカー

300人の治療例

from The New England journal of medicine

導線のないペースメーカーの写真

ペースメーカーを体に埋め込んだあと、電気を伝えるための導線(リード)が切れたり違う場所に動いてしまったりすると、大きな問題の原因になります。新しく、リードを使わないペースメーカーの効果と安全性が研究されました。

◆300人に埋め込み、6か月追跡

この研究は、リードレスペースメーカー不整脈の治療に用いる小型の機械。心臓に電気刺激を与えて、脈を一定にコントロールするが心臓を正常なリズムで拍動させ、安全に使えるかを調べるため、不整脈でペースメーカーを必要としていた患者526人にリードレスペースメーカーを埋め込みました。この中間報告では、そのうち最初の300人について、埋め込みから6か月の経過を調べました。

 

◆有効性90%、安全性93%

次の結果が得られました。

全コホートの患者526人中504人にリードなしペースメーカーの埋め込みが成功した。intention-to-treat分析で、有効性の一次エンドポイントは患者300人中270人で達成され(90.0%、95%信頼区間86.0-93.2、P=0.007)、安全性の一次エンドポイントは患者300人中280人で達成された(93.3%、95%信頼区間89.9-95.9、P<0.001)。

基準を満たす効果は対象者の90.0%で見られ、リードレスペースメーカーによる深刻な問題が起こらなかった人は対象者の93.3%でした

 

リードレスペースメーカーが従来型のペースメーカーよりも安全で信頼できるのかを知るには、これらを比較する別の研究が必要です。また長期的な経過も重要な情報になりそうです。ペースメーカーによる治療がさらに進歩したものになるかどうか、今後に期待がかかります。

執筆者

大脇 幸志郎


参考文献

Percutaneous Implantation of an Entirely Intracardiac Leadless Pacemaker.

N Engl J Med. 2015 Aug 30 [Epub ahead of print]

[PMID: 26321198]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。

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