◆すねや足首、手の付け根に指圧を実施し効果を検証
多発性硬化症の女性患者100名を、指圧をする群と対照群にランダムに分け、疲労への効果を検証しました。 指圧は、すねや足首、手の付け根付近にあるポイントに実施しました。
◆指圧直後、2週間後、4週間後で疲労が改善
治療開始時点では各群で差は見られませんでしたが、治療後は以下の結果が得られました。
[...]、治療直後、2、4週間後のそれぞれで(p=0.03、p<0.001、p=0.04)、対照群と比較して実験群で、疲労の平均スコアが有意に減少した。
指圧を行うと、治療を行わなかった場合と比べて、治療直後、2、4週間後に調べた疲労の程度が改善しました。
筆者らは、「この知見により、今回の研究は、[...]疲労を管理するために、指圧を多発性硬化症患者に教えるという選択肢を提供した。」と結論付けています。
指圧によりなぜ疲労が回復するかといったメカニズムについて、今回の研究からは明らかにできません。多発性硬化症という難病の一症状である疲労に対して、有効な手段が今後検証されることを期待します。
執筆者
Effect of acupressure on fatigue in women with multiple sclerosis.
Glob J Health Sci. 2015 Jan 26
[PMID: 25946938]※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。