2015.08.20 | ニュース

働きすぎで心筋梗塞、脳卒中が増える?

25件の累積メタアナリシス
from Lancet (London, England)
働きすぎで心筋梗塞、脳卒中が増える?の写真
(C) Creativa Images - Fotolia.com

労働時間が長すぎると体に悪いというイメージがあるかもしれません。この関係について、これまでの研究で得られたデータを検証した結果、労働時間と冠動脈疾患、脳卒中の発症率に関連が見られました。

◆過去の研究を統合

研究班は、労働時間と冠動脈疾患(心筋梗塞など)、脳卒中の関連について調べたこれまでの研究を集め、内容を検証して統合しました。

 

◆長いほど脳卒中リスク増加

見つかった25件の研究のデータから、次の結果が得られました。

累積メタアナリシスでは、年齢、性別、社会経済的状態を調整したうえで、標準的労働時間(週当たり35時間から40時間)に比べて長時間労働(週当たり55時間以上)に冠動脈疾患の発症リスク増加(相対リスク1.13、95%信頼区間1.02-1.26、P=0.02)、脳卒中の発症リスク増加(1.33、1.11-1.61、P=0.002)と関連が見られた。

脳卒中について容量反応関係が見られ、標準的労働時間と比べて、相対リスク推定値は週当たり労働時間41-48時間に対して1.10(95%信頼区間0.94-1.28、P=0.24)、49-54時間に対して1.27(1.03-1.56、P=0.03)、55時間以上に対して1.33(1.11-1.61、P=0.002)だった(Ptrend<0.0001)。

週当たりの労働時間が55時間以上の人では、35時間から40時間の人よりも冠動脈疾患、脳卒中の発症が多くなっていました。また、労働時間が長いほど脳卒中の発症が多くなる傾向が見られました。

研究班は「これらの結果は、長時間労働をしている個人においては血管リスク因子の管理により多くの注意が払われるべきであることを示唆する」と結論しています。

 

働きすぎの人は健康に注意が必要なのかもしれません。

執筆者

大脇 幸志郎

参考文献

Long working hours and risk of coronary heart disease and stroke: a systematic review and meta-analysis of published and unpublished data for 603 838 individuals.

Lancet. 2015 August 19 [Epub ahead of print]

[PMID: 26298822]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。

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