血圧はどう読む?脳卒中と心筋梗塞のリスクを予測する数値
血圧を測ると収縮期血圧・拡張期血圧という数字が出ますが、どちらを見ればいいのでしょうか。高血圧治療ガイドラインでは、収縮期血圧は脳卒中や心筋梗塞のリスクをより強く予測すると記載されています。その根拠になった論文のひとつを紹介します。
◆血圧指標と脳卒中、心筋梗塞のリスクの関連を検証
今回の調査では、日本で行われた16の研究で対象となった48,224人のデータを調査し、
◆収縮期血圧と平均血圧が強く関連したが、収縮期血圧の方がより臨床的
以下のことを報告しました。
脳卒中のリスクには、男女ともに平均血圧と収縮期血圧が最も強く関連し、脈圧との関連が最も弱かった。
心筋梗塞のリスクには、男女ともに平均血圧と収縮期血圧が最も強く関連していた。
脳卒中と心筋梗塞のリスクには、平均血圧と収縮期血圧が強く関連しているという結果でした。
この結果に対して著者らは、「しかし、平均血圧を用いた高血圧の診断や管理に関する
脳卒中や心筋梗塞の対策のために、日々の血圧を見るときには収縮期血圧を参考にし、より正確な判断のためにはさまざまな指標をもとに判断されることが望ましいかもしれません。
執筆者
Four blood pressure indexes and the risk of stroke and myocardial infarction in Japanese men and women: a meta-analysis of 16 cohort studies.
Circulation. 2009 Apr 14
[PMID: 19332464]※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。