2015.07.27 | ニュース

頭頸部癌のマーカーになるか?唾液と血液に含まれる腫瘍DNA

アメリカ93人の観察研究
from Science translational medicine
頭頸部癌のマーカーになるか?唾液と血液に含まれる腫瘍DNAの写真
(C) Africa Studio - Fotolia.com

がんの原因は不明な部分も多いですが、一部は特定されつつあります。アメリカの研究班が、発がんに関係すると思われたDNAを頭頚部がんの患者から探した結果、がんの場所・再発に対応する特徴が見られました。

◆がん患者93人からDNAを探す

研究班は、頭頚部がんの患者93人からDNAのサンプルを取り出して遺伝子解析を行いました。

頭頚部がんと関係が強いと考えられた、ヒトパピローマウイルスの遺伝子などいくつかの特徴が見られたDNAをまとめて「腫瘍DNA」として扱い、頭頚部がんの罹患・再発と関連があるかどうかを調べました。

 

◆がんの場所、再発と対応

腫瘍DNAが見つかる割合について、次の特徴が見られました。

  • 口腔がんがある患者の100%で、唾液から腫瘍DNAが見つかった。
  • 口腔がん以外の頭頚部がんがある患者の86%から100%で、血漿から腫瘍DNAが見つかった。
  • 手術後の再発前に唾液から腫瘍DNAが見つかった人が3人いたが、再発しなかった人で唾液から腫瘍DNAが見つかった人はいなかった

研究班は、この結果から「唾液と血漿中の腫瘍DNAは頭頚部扁平上皮がんを検出するバイオマーカーとして潜在的に価値があるように見える」と述べています。

 

がんの早期発見・早期治療に結び付けるためには、がんがある人とない人の比較でどんな違いがあるかが重要になるかもしれません。

もっと多数の対象者についても統計的に一定した傾向があるのかなど、さらに詳しい情報が知りたくなります。

執筆者

大脇 幸志郎

参考文献

Detection of somatic mutations and HPV in the saliva and plasma of patients with head and neck squamous cell carcinomas.

Sci Transl Med. 2015 Jun 24

 

[PMID: 26109104]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。

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