◆脳卒中後に尿失禁のあった女性31人をランダム化
研究班は、脳卒中後に尿失禁症状のあった女性31人を対象として、一般的なリハビリテーションだけを行うグループ(対照群)と、それに加えて骨盤底筋トレーニングを行うグループにランダムに振り分けました。
◆症状の改善あり
次の結果が得られました。
介入後、日常生活動作における不便のスコアの変化は骨盤底筋トレーニング群で-15.00(6.25)、対照群で-0.17(1.59)だった。加えて、骨盤底筋トレーニング群では下部尿路症状のスコアの変化が-4.17(4.00)と、対照群の-0.25(1.29)に比べて改善していた(P<0.05)。
骨盤底筋トレーニングを行ったグループのほうが、尿失禁を含む排尿に関わる症状がより良く改善していました。
研究班は「これらの結果は骨盤底筋トレーニングが女性の脳卒中患者における尿失禁のマネージメントに有益であることを示唆している」と結論しています。
脳卒中による症状はさまざまで、運動能力の障害などにより骨盤底筋トレーニングが適切でない場合も考えられますが、ひとつの選択肢として参考になるかもしれません。
執筆者
Pelvic floor muscle training for urinary incontinence in female stroke patients: A randomized, controlled and blinded trial.
Clin Rehabil. 2015 Apr 10 [Epub ahead of print]
[PMID: 25862769]
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