2017.07.02 | ニュース

40-75歳女性の腹圧性尿失禁に「電気鍼」は効く?

504人の治療で比較
from JAMA
40-75歳女性の腹圧性尿失禁に「電気鍼」は効く?の写真
(C) seiki14 - iStock

尿漏れは身近な症状です。腹圧性尿失禁は女性に多く、加齢や出産がきっかけになることもあります。治療として電気鍼の効果が試されました。

中国の研究班が、40歳から75歳の女性を対象として、腹圧性尿失禁に対する電気鍼の効果を調べ、医学誌『JAMA』に報告しました。

腹圧性尿失禁のある女性504人が参加しました。対象者はランダムに2グループに分けられました。

  • 6週間で18回の電気鍼を中髎(ちゅうりょう)、会陽(えよう)に打つグループ
  • 6週間で18回の偽電気鍼を中髎・会陽からずらして打ち、皮膚の下まで刺さないグループ

治療開始前から6週後に尿漏れの量の変化で効果を判定しました。

 

次の結果が得られました。

6週時点で、電気鍼群の平均尿漏れ減少量(-9.9g)は偽電気鍼群(-2.6g)よりも大きく、平均差7.4g(95%信頼区間4.8-10.0、P<0.001)だった。

治療関連有害事象は電気鍼群で1.6%、偽電気鍼群で2.0%であり、すべての事象は軽度に分類された。

電気鍼を打ったグループでは尿漏れ量が平均9.9g減りました。偽電気鍼のグループでは平均2.6g減り、電気鍼のほうが減少量が大きくなりました。

治療による害の可能性があることとして、皮膚の下に血の塊ができた(偽電気鍼のグループのみ4人)、疲労感(電気鍼で2人、偽電気鍼で1人)などがありました。

 

腹圧性尿失禁に対する電気鍼の研究を紹介しました。

尿失禁にはさまざまな原因があり、原因によって症状も違います。腹圧性尿失禁はくしゃみや咳などでも尿が漏れてしまう状態で、特に持病などのない女性にもよく現れます。治療法としては骨盤底筋トレーニングなどがあります。効果が不十分な場合などで手術治療も可能です。

電気鍼を含む鍼治療は、いわゆる代替医療の中でも研究報告が多く、状況によっては痛みや不安を減らすなどの効果が確かめられています。試してみようと思うときには、このように実際に試して比較した結果を参考にすることができます。

執筆者

大脇 幸志郎

参考文献

Effect of Electroacupuncture on Urinary Leakage Among Women With Stress Urinary Incontinence: A Randomized Clinical Trial.

JAMA. 2017 June 27.

[PMID: 28655016] http://jamanetwork.com/journals/jama/article-abstract/2633916

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。

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