2016.02.02 | ニュース

尿失禁治療の効果が出にくい人の特徴

アメリカ425,547人の調査から

from Neurourology and urodynamics

尿失禁治療の効果が出にくい人の特徴の写真

尿失禁は加齢にともなう骨盤のゆるみなどさまざまな原因で起こります。薬やトレーニングによる治療がありますが、治療をしても十分に改善しない人もいます。どんな場合に改善が得にくいのかが検討されました。

◆入院時と退院時の尿失禁を調査

研究班は、アメリカの入院患者425,547人のデータを使って、入院時と退院時に尿失禁があったかどうかを集計することで、尿失禁の改善と関連する要因を調べました。

 

◆尿失禁が続いていた人の特徴

次の結果が得られました。

患者の要因と臨床的変数を調整したうえで、年齢がより高い、認知機能の問題がある、機能改善が少ない、入院期間が長い人は、改善があった人に比べて尿失禁が続く場合が多かった。

高齢の人、認知機能障害があった人、入院中の身体機能の改善が少ない人、長期間入院していた人では、入院時の尿失禁が改善していない場合が多く見られました。

 

こうした背景から、治療を難しくする原因を探り当てることで、より効果的な治療に結び付けられるかもしれません。

執筆者

大脇 幸志郎

参考文献

Impact of urinary incontinence on medical rehabilitation inpatients.

Neurourol Urodyn. 2015 Oct 16. [Epub ahead of print]

[PMID: 26473408]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。

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