2015.06.24 | ニュース

「カプセル内視鏡」の性能を大腸カメラと比較、ポリープ・腺腫はどれだけ見つかったのか?

アメリカとイスラエル884人に検査
from Gastroenterology
「カプセル内視鏡」の性能を大腸カメラと比較、ポリープ・腺腫はどれだけ見つかったのか?の写真
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小腸や大腸の検査に使われるカプセル内視鏡は、薬のカプセルほどの大きさのカメラで、飲み込むことで腸の中身を撮影し、画像を体の外のレコーダーに送信します。普通の内視鏡(胃カメラ、大腸カメラ)と違って、検査を受ける人が検査中歩いて動き回れるなどの特徴があります。アメリカとイスラエルで検査の信頼度を調べたところ、6mm以上の大腸腺腫があった人のうち88%を正しく指摘できたという結果が得られました。

◆症状のない人884人に検査

研究班は、次のように普通の内視鏡の結果を基準として、カプセル内視鏡の信頼度を調べました。

前向き研究として、アメリカの10の施設とイスラエルの6の施設で2011年6月から2012年4月までに、症状のない対象者884人がカプセル内視鏡検査を、続いて数週後に従来型の下部消化管内視鏡検査を受けた。内視鏡検査を行った医師はカプセル内視鏡の結果を知らされていなかった。従来型の下部消化管内視鏡検査を対照とした。カプセル内視鏡で6mm以上の病変が見つかり、従来型の内視鏡では見つからなかった場合には、検査を行う医師にカプセル内視鏡の結果を知らせたうえで改めて従来型の内視鏡検査を行った。

アメリカとイスラエルで、症状のない人884人を対象にカプセル内視鏡と普通の内視鏡で検査を行い、カプセル内視鏡の検査結果がどの程度正しく出ているかを調べました。

検査では大腸がんに進行する可能性があると言われている大腸ポリープがあるか、またその種類は何かなどを調べました。

 

◆感度88%、特異度82%

カプセル内視鏡検査から次の結果が得られました。

登録された884人の対象者のうち、695人(79%)がすべてのポリープに対するカプセル内視鏡の性能の解析に含まれた。

カプセル内視鏡は6mm以上のポリープが1か所以上ある対象者を81%の感度(95%信頼区間77%-84%)、93%の特異度(95%信頼区間91%-95%)で[...]同定した。

カプセル内視鏡は6mm以上の通常の大腸腺腫が1か所以上ある対象者を88%の感度(95%信頼区間82%-93%)、82%の特異度(95%信頼区間80%-83%)で[...]同定した。

カプセル内視鏡によって6mm以上のポリープと、その一種である大腸腺腫を正しく見分けられた割合は以下のとおりでした。

  • 6mm以上のポリープがある人のうち:81%を正しく診断(ポリープがあると診断)
  • 6mm以上のポリープがない人のうち:93%を正しく診断(ポリープがないと診断)
  • 6mm以上の大腸腺腫がある人のうち:88%を正しく診断(大腸腺腫があると診断)
  • 6mm以上の大腸腺腫がない人のうち:82%を正しく診断(大腸腺腫がないと診断)

 

カプセル内視鏡の性能を示す結果が得られました。こうした数字があることで、どのような場合に使うと価値があるかといった検討ができるようになります。ただし、対象者集団の選び方や画像を読み取る医師によって結果が変わることも考えられます。ほかにもさまざまな条件で試した結果を見比べることで、全体として評価できるようになるかもしれません。

執筆者

大脇 幸志郎

参考文献

Accuracy of capsule colonoscopy in detecting colorectal polyps in a screening population.

Gastroenterology. 2015 May

 

[PMID: 25620668]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。

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