◆先行研究は1,475件
研究班は、論文データベースを検索し、肺の超音波検査の精度を調べた研究を集めました。集まった1,475件の研究のうち、子どもを対象とするなど条件に合ったもの8件を選び、データを統合して解析しました。
◆統合した成績は感度96%、特異度93%
統合したデータから、次の結果が導かれました。
肺の超音波検査は感度が96%(95%信頼区間94%-97%)、特異度が93%(95%信頼区間90%-96%)[...]だった。
最終的に肺炎があるとわかった子どものうち96%が超音波検査で正しく発見され、最終的に肺炎ではないと診断された子どものうち93%は超音波検査で正しく「肺炎ではない」と判断されていました。
研究班は、「現在のエビデンスは小児の肺炎の診断のための選択肢として肺の超音波検査を支持する」と結論しています。
超音波検査には、持ち運びできる機械を使って病院以外の場所でも検査ができるなどの利点があります。レントゲンとうまく使い分ければ、よりよい治療に結びつくかもしれません。
なお、この研究では子どもを対象にしていますが、成人を対象にした同様の研究も以前に紹介しました。興味のある方はあわせてご覧ください。
「肺炎の診断に超音波検査が有効!」
http://medley.life/news/item/555de73859747e3301e63417
執筆者
Lung ultrasound for the diagnosis of pneumonia in children: a meta-analysis.
Pediatrics. 2015 Apr
[PMID: 25780071]※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。