肝不全用アミノ酸製剤
体内にBCAAなどのアミノ酸を補充しアミノ酸バランスを整えることで、肝性脳症の症状や肝障害における低栄養状態などを改善する薬

肝不全用アミノ酸製剤の解説

肝不全用アミノ酸製剤の効果と作用機序

  • 体内にBCAAなどのアミノ酸を補充しアミノ酸バランスを整えることで、肝性脳症の症状や肝障害における低栄養状態などを改善する薬
    • 肝障害による肝機能低下に伴い体内のアンモニアの蓄積、栄養分であるアルブミンの不足などがおこり、血液中のアミノ酸バランスも崩れる
    • 肝機能が低下した状態では分岐鎖アミノ酸(BCAA)というものが不足しがちになる
    • BCAA(ロイシン、イソロイシン、バリン)にはアンモニアを解毒する作用などがある
  • 本剤の中にはアミノ酸の他に、ビタミンやエネルギーなどを補うことができる製剤もある

肝不全用アミノ酸製剤の薬理作用

肝性脳症では肝硬変、肝不全などの肝障害による肝機能低下で体内にアンモニアがたまり意識障害などの神経症状があらわれる。肝機能が低下すると体内の栄養分であるアルブミンが不足し栄養状態が悪くなり血液中のアミノ酸バランスが崩れる。これによりアミノ酸の中で分岐鎖アミノ酸(BCAA)と呼ばれるものが低下するが、このBCAAにはアンモニアを解毒する作用や筋肉へのエネルギー源となる作用などがある。(BCAAには、ロイシン、イソロイシン、バリンが該当)

本剤はBCAAを含むアミノ酸製剤で、アミノ酸のバランスを調整することにより、肝硬変などによる肝性脳症の症状や低アルブミン血症による症状の改善作用をあらわす。また本剤の中には肝疾患患者が食事だけでは不足するエネルギーなどを補うことができる製剤もあり栄養状態の改善を期待できるものもある。

肝不全用アミノ酸製剤の主な副作用や注意点

  • 消化器症状
    • 吐き気、食欲不振などがあらわれる可能性がある

肝不全用アミノ酸製剤の一般的な商品とその特徴

リーバクト

  • BCAAを主成分とする製剤
    • 肝硬変における血糖値異常の改善作用などもあるとされる
  • 顆粒剤、経口ゼリー剤があり服薬状況などによって選択が可能

アミノレバン

  • BCAAやBCAA以外のアミノ酸などを含む製剤
  • 内服薬(アミノレバンEN)と注射剤(アミノレバン点滴静注)がある
    • アミノレバンENには1包あたり約200kcalのエネルギーなども含まれる
    • (以前はアミノレバンEN用の服薬補助の為のフレーバーがあったが)現在では製剤自体に味(フルーツ味、コーヒー味)が添加されたフレーバー配合製剤が発売されている

ヘパンED

  • BCAAやBCAA以外のアミノ酸に加えビタミンなどを含む製剤
    • 主に肝性脳症を伴う慢性肝不全による栄養状態の改善に使用する
  • 服用補助の為のフレーバー(ドリンクミックス)などがある